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>>1より)
昨季リーグ覇者の群馬はゴールデンウイーク5連戦の最中。投手は今季初先発
だったという。秦真司監督(47=ヤクルト黄金時代の捕手)は勝利インタビューで
「NPB(日本プロ野球機構)でいえば6連戦の最後にあたる。NPBと違って5連戦は
選手たちもあまり経験ない…」などと話していた。
さまざまな状況からこういう乱戦になったのだろうが、それにしても独立リーグは
まさにそのNPBを目指す若者たちの集団のはず。にもかかわらず、投手からは打者に
向かっていく気迫はおろか野心も覇気もうかがえない。走者を出せばしきりに牽制球を投げ、
揚げ句に悪送球で進塁を許す。かつての星野仙一監督(63)なら鉄拳制裁ものだろう。
唯一、最後に出てきた群馬の投手がMAX141キロで力のあるところを見せていたが。
野手陣も打撃はともかく、守備が心もとない。三振をとった後の球回しで捕手がいきなり
暴投で失笑を買う。ただでさえ試合が長いのに延々と判定に抗議して退場処分を受けた
信濃の監督、モメた理由について「説明しろ」という観客の要求に応えず、退場だけを
場内に告げた主審…。「高校野球以下だ」と怒って早々と球場を後にした観客も。
長いことも重要であるインドのマサラ・ムービー並みの3時間45分を1200円
(小中高400円、未就学児無料)で楽しめた一方、徒労感も残った“打撃戦”。
とはいえBCリーグをけなすのが本意ではない。
リーグのオフィシャル・プログラムによると、今季ドラフトではオリックス4位指名の
前田祐二投手(24)ら3人がBCからNPB入りを果たした。巨人の育成1位
星野真澄投手(26)は支配下登録に。これまでに計7人がNPBに駆け上がった
というから、一定の成果を挙げている。
観衆は1000人程度に見えたが、発表は2600人以上だったという。
ファウルボールはスポンサーの提供により持ち帰りOK。試合前、試合中にも
ファンサービスがあり、試合後はグラウンドが子供に開放されキャッチボールが
行われていた。この日「群馬物産賞」に選ばれた丹羽良太外野手(25)には
地元企業の「もつ煮」が。
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