人気ボーカル&ダンスグループ「EXILE」が所属し、リーダーの五十嵐広行=HIRO=(40)が
社長を務める芸能事務所「LDH」(東京都目黒区)が東京国税局の税務調査を受け、
平成21年3月期までの2年間で、1億円以上の所得隠しを指摘されていたことが24日、
分かった。同社はすでに修正申告し、全額納付している。
LDHや関係者などによると、同社は21年3月期までの2年間にわたる
経理処理をめぐって国税局の税務調査を受け、本来は損金計上できない費目を
計上するなどの経理ミスを指摘された。そのうち、1億円以上については
仮装・隠蔽行為があったと認定され、重加算税の対象となった模様だ。
民間信用調査会社によると、LDHは五十嵐らメンバーが出資した会社を前身として
15年に設立。所属タレントのEXILEや女性モデルらのマネジメントのほか、
大阪や札幌などでダンススクールを運営している。
13年にボーカル&ダンスユニットとしてデビューしたEXILEは、アルバム「EXILE LOVE」などが
ミリオンセラーを記録したほか、2年連続で日本レコード大賞を獲得するなど、国内トップクラスの
人気グループに駆け上った。昨年3月には新たにメンバー7人を加えた計14人で活動している。
今年2月からは新ボーカルを発掘するオーディションを全国で行っており、
約3万人が応募して話題を集めた。
昨年11月には天皇陛下ご即位20年を祝って皇居前広場で行われた
「天皇陛下御即位二十年をお祝いする国民祭典」で、オリジナルの奉祝曲を披露している。
LDHの売り上げの大半は、EXILEが牽引し、20年3月期はアルバムの大ヒットなどの影響で、
前年の約17億円の4倍近い76億円に激増した。
産経新聞の取材に対し、LDH側は「税務当局との間で見解の相違はありましたが、
すでに法人税と消費税の修正申告を提出し、全額の納付を完了しています。
修正申告の詳細については業務内容に関わるのでコメントを一切控えますが、
所得隠しのような意図的な行為は一切ありません」としている。
http://www.sanspo.com/geino/news/100324/gnd0324003-n1.htm