【五輪】インパクトに欠けた開会式 たびたび歌手の歌を挟む演出はコンサートのよう

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雄大なカナダの自然を強調して環境保護をうたい、先住民との融和をアピールする効果を狙った開会式。
しかし、当日に起こったリュージュのクマリタシビリ選手(グルジア)の死亡事故が、セレモニーの色合いを微妙に変えた。

この日の朝、悲報に接した大会組織委員会のファーロング最高経営責任者(CEO)は、
すぐさま開会式の演出担当者にプログラムを適切に変更するよう依頼。
冒頭に「今夜の式典をクマリタシビリ選手にささげる」とのメッセージを大型ビジョンで流し、
カナダ国旗と五輪旗を半旗にして黙とう。
苦渋の表情で行進するグルジア選手団に対し、総立ちの観客が拍手で迎えたシーンは厳粛さに満ちていた。
同CEOは「困難な日だったが、スタジアムの人々の態度には誇りを感じる。演出もきっちりしていた」と語った。

ただし、最近の五輪開会式と比べると全体としてはインパクトに欠けた。
芸術の国イタリアらしく、徹底して華やかなムードを出したトリノ五輪。
成長する国家と民族の自信を感じさせた北京五輪。
盛大であればいいというわけではないが、たびたび人気歌手の歌を挟む演出はコンサートのよう。
クライマックスでは聖火台のトラブルに見舞われ、しまらない印象に。史上初の屋内開催でも、趣向に新鮮さはなかった。

突き詰めれば、バンクーバーで開催する意味をアピールできなかったとも言える。
商業的に成長してきた五輪が曲がり角に来た時代を、象徴する開会式だったのかもしれない。

http://vancouver.yahoo.co.jp/news/ndetail/20100213-00000058-jij_van-spo