愛知大学野球2部の愛知東邦大(名古屋市名東区)硬式野球部の30代の監督が
昨秋、練習中に2年生の男子部員を殴り、首などにけがをさせていたことが分かった。
反発した部員20人以上が、練習に参加しない事態になっている。
大学側は、内部調査で暴行の事実を確認、監督をけん責の懲戒処分にした。
同大によると、監督は昨年10月16日、愛知県日進市の同大グラウンドでの練習中、
準レギュラーの部員が練習方法を間違えたことなどに怒って複数回、顔面を殴打した。
部員は衝撃で倒れ、首と右手に軽いけがをした。
その前後に部員五十数人のうちレギュラーを含む25人が「怖くて練習できない」などの理由で
練習に出なくなった。今年になって数人が復帰したが、今も約20人が出てきておらず、中には退学した学生もいる。
大学側は監督や当日の練習に参加した部員に聞き取りをし、監督の暴力行為があったことを確認した。
先月6日、常任理事会で監督をけん責処分とし、同13日から20日までの間、練習の指導と立ち会いを禁止した。
監督はその後、被害者の部員に謝罪。その部員は現在、練習に復帰している。
部員と大学側に「緩慢なプレーで危険だと思った。指導に従わない姿勢もみられた」と殴った理由を説明したという。
愛知東邦大を運営する学校法人東邦学園の榊直樹理事長は「暴力行為は正当化されないが、
チームが必死にやっている中で起こったこと。監督は実績を上げており、
半分以上の部員は満足している」と話している。硬式野球部は大学が開設された2001年に創部。
監督は東邦高校野球部OB。東邦学園大(現愛知東邦大)に就職し、06年から野球部を指揮。
同部は昨秋の入れ替え戦で2部昇格を決めたばかり。
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2010021290090943.html