【将棋】羽生名人新潟で講演、何十年やってても一向に将棋が上達しない人へスペシャルアドバイス

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才能とは。プレッシャーを克服するには――。将棋の永世名人で現在、名人、王座、棋聖、
王将の4冠に輝く羽生善治さん(39)=写真=が、このほど新潟市中央区の市民プラザで講演した。
強さを支える自らの哲学について熱く語った。

15歳でプロ入りした羽生さん。1996年に史上初めて名人などタイトル七つを独占し、
奇跡的な逆転勝利を何度もおさめた妙手は「マジック」と言われる。才能について「持っている
資質も大事だが、それ以上に後天的なものの方が重要」と言い切った。

一日将棋教室などで行う子どもとの対局を例に挙げ「一局指せば、その子の実力やセンスは分かるが、
センスのいい子がすべてプロになるとは限らない。その瞬間の資質より、着実に努力する、めげない、
腐らないとの姿勢の方がずっと大きい」と強調した。

年齢を理由に物事をあきらめてはいけない、とも。「将棋の最先端の発想は10代、20代から生まれる
ことが多いが、実際は70代の棋士もいる。年を重ねるごとにピンチで動じない精神力がついてくるから。
将棋は粘土のようなもの。時期によって思うように形を変えていける」。

対局中は緊張との戦いだが「緊張やプレッシャーは悪いことではない」とした。
「緊張は潜在能力を開花させ、成長を呼ぶ。『子どもは緊張で大人になる』との言葉もある」。
「煮詰まった時は、それまでの展開をざーっと思い返す。ほんの数秒でも視点を変えると、
気持ちが切り替えられる」。

最近の棋士はパソコンを使い、データベースの棋譜で研究、練習することが多い。羽生さんもその1人。
「一局を1分くらいで見てしまうが、見るだけでは覚えきれない。書く、話す、聞くなど五感を駆使することが
記憶にとどめるコツ」と明かした。

会場からは「30年将棋を指しているがうまくならない。どうしたらよいか」との質問も。「一つでいいので
好きな打ち方を覚える。簡単な詰め将棋の問題を解くのもいい。分からなければ答えを見ていいので、
とにかくたくさん解いて」と答えた

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