http://www.jsports.co.jp/press/column/article/N2009122116561402.html この週末は1年半ぶりに韓国へ行った。19日に昌原で行われたU−20日韓戦を見るためだ。
釜山から西へ1時間ほど車で行った町・昌原には過去2回訪れたことがあるが、今回はこれまでとスタジアムが違った。
このほど完成した「昌原サッカーセンター」は韓国版のJヴィレッジ。メインスタジアムに芝のピッチが4面、雨天練習場、
宿泊施設などを兼ね備えた豪華な施設である。
ここで2012年ロンドン五輪に向けた韓国五輪代表の初試合が行われるとあって、予想外に多くの観客が訪れた。
試合結果はすでに多くの読者がご存知だろうが、
日本は劣勢を強いられながら途中出場の山田直輝(浦和)の2得点で劇的な逆転勝利を挙げた。
彼らの世代はちょうど1年前、AFC U-19選手権(サウジアラビア)準々決勝で韓国に0−3の完敗を喫し、
日本が95年から7大会続けてきたU−20ワールドカップ連続出場記録を途切れさせている。
しかもシュートを2〜3本しか打てず、内容的にもまさに完敗だった。
あれから1年が経過した今、米本拓司や権田修一(ともにFC東京)、金崎夢生(大分)ら数人がJリーグで経験を蓄積させたこともあり、
実力差は多少なりとも縮まったようだ。現地で視察したFC東京の城福浩監督も「メンタル面の成長が大きい。前向きに捉えていいと思う」と話していた。
それでも、やはり個の力では相手の方が上回っていたのは事実。年明けからセルティックに移籍するエース・奇誠庸(FCソウル)らを筆頭に高さ、
強さ、技術、創造性を備えた選手がズラリ並ぶのを見ると、日本サッカーの未来に少なからず一抹の不安を抱かざるを得なかった。
この試合以上に興味深かったのが、前座で行われたU−14日韓戦である。
JFAエリートプログラムの一環で選ばれた14歳以下の選手たちがこの試合に挑み、韓国に4−2で敗れたのだが、
内容的にはU−20年代とは比較にならないほどのはるかに大きな差があった。韓国は7〜8点取っていてもおかしくないくらい強かったのだ。
(つづく)