(
>>1の続き)
―イチロー選手は9年連続200安打のメジャー記録も打ち立てました。
―イチロー選手と松井選手のアメリカでの評価に何か違いは?
イチロー選手が9年連続200安打のメジャー記録を作ったときには、アメリカ・メディアはあまり
大きく取り上げなかった。多くのファンは、それまでそういう記録があることすら知らなかった。
ジョージ・シスラーの記録を破った04年のときと同じ現象でした。
―なぜアメリカのファンはそういう記録をあまり知らないのでしょう?
多くのファンは打率4割、年間最多本塁打、通算最多本塁打、年間30勝以上、防御率2点台以下のような
記録にしか興味がない。もちろんイチロー選手に対して尊敬の念は抱いていますが、多くのファンは
「野球はパワーゲーム」だと思っています。だから単打だけだと満足しない。亡くなってしまいましたが、
ニューヨークの友人はイチロー選手に対して、「あれは野球ではない。ゴロを打つだけだ」と(笑)。
でも松井選手のことは大好きでした。
(中略)
―ホワイティングさんご自身の2人への印象は?
イチロー選手とは一度、一対一でインタビューをしたことがあります。ホテルのスイートで。
何かエルビス・プレスリーを取材するような緊張感でした(笑)。しかし、実際に話していくうちに
私は彼のことが好きになっていきました。彼は本当に頭が良い。質問の意味を深く考え、
すばらしい答えを返してくれました。とても紳士的という印象が残りました。
―松井選手は?
彼は、冗談混じりの質問にもフレンドリーに答えてくれました。すごく親切な人だと思いました。
毎年、キャンプ中にニューヨークの番記者を食事に誘います。これもヤンキースの歴史では初めてのことです。
03年の入団直後に不調に陥り「ゴロキング」などと言われましたが、高い年俸で入ってきた選手であれだけ
不振が続けば、ニューヨークのメディアはもっと叩いたはず。しかし、そこまでしなかったのは
やはり松井選手の人柄がそうさせたのだと思います。
(つづく)