オランダ遠征中のサッカー日本代表は9日、南アW杯のアフリカ予選負けなしで本大会出場を
決めたガーナに4−3で大逆転勝ちした。1−3と完敗ムード漂う後半24分、岡田武史監督(53)は
MF中村俊輔(31)に代えてMF本田圭佑(23)を投入し、その直後から怒涛の3連続ゴール。
俊輔不在での大逆転劇が何を暗示するのか…。
【岡田、中村に“見切り”】
ガーナのスピードとパワーに日本は圧倒され、1対1では歯が立たなかった。後半、選手交代で
甘くなった相手守備陣から4点を奪っての大逆転劇。岡田ジャパンにとっては、
初めてといっていいミラクル勝利だった。
そんな中、MF中村俊は“勝負”で負けた。前半31分に許した先制点はDF長友のハンドで
PKを与えたものだが、もとをただせば、自陣で中村俊がボールを奪われたのが起点となった。
そのミスを発端に、日本は失点を重ねた。
6日のW杯予選のスーダン戦で2−0で勝ち、本大会出場を決めたガーナは、中2日の強行軍。
選手のコンディションは万全ではなく、しかも控え組が多く出場していたにもかかわらず、
日本は前半を0−1とリードを許して終えた。ハーフタイムで岡田監督は、「このままガタガタ崩れるのか、
最後まで戦うのか見せてくれ。ここからが勝負だ」とカツを入れたが、後半も調子が上がらない。
1−3と完敗必至の情勢。5日のオランダ戦で、0−3と完敗している日本は、このままでは
「W杯で4強入り」という大目標は、絵に描いたモチとして下方修正を迫られる。
岡田監督は絶対的なエースだった中村俊を下げ、本田を投入した。
劣勢に変化を求めての主力の交代劇。強烈なインパクトを残す瞬間だった。
中村俊は5日のオランダ戦で左足首を負傷したが、岡田監督は「全然けがは大したことはない。
少し痛みはあるから別メニューで調整したと聞いた。試合への準備に向けてまったく問題ない」とみていた。
つまり、中村俊のパフォーマンスにある意味“見切り”をつけての途中交代指令だった。
(続く)
http://www.zakzak.co.jp/sports/soccer/news/20090910/soc0909101217000-n1.htm http://www.zakzak.co.jp/sports/soccer/images/20090910/soc0909101217000-p1.jpg