茨城県知事選に立候補した競輪選手の長塚智広氏(30)=落選=を選挙で支援しようとした日本競輪選手会
茨城支部(坂巻正巳支部長、104人)が、同県が所管する取手競輪場トップの事務所長(59)=県からの
出向=から「支援したら、改築の予算が凍結されるなど取手競輪はどうなるか分からない」などと強い圧力を
受けていたことが1日、分かった。長塚氏は事務所長の発言が公職選挙法違反(選挙の自由妨害)、脅迫などの
容疑にあたるとし、水戸地検に告訴することも含め、今後の対応を検討している。
複数の関係者の証言によると、県知事選告示前の7月22日午後5時ごろ、選手会幹部が取手競輪場(取手市
白山)で事務所長と2人で会い、長塚氏が立候補した場合には支部として支援する方針を伝えた。事務所長は
特に反対はしなかったという。
しかし、約2時間後に、同幹部は事務所長から呼び出され「このまま長塚氏を支援した場合、取手競輪はどう
なるか分からない」「競輪場改築の予算も凍結される」などと強い口調で迫られ、一転して支援をやめるよう
圧力をかけられたという。その際、事務所長は「上から圧力(の指示)があった」「名前は言えないが、橋本知事
側近からだ」と語ったという。取手競輪場の事務所長は、県総務課から部長級参事として出向している。
選手会茨城支部では8月1日、約10人が集まって会合を開き、この問題を話し合った。会合では、事務所長の
指示に逆らえば「取手競輪の存廃にもかかわりかねない事態が予想される」と深刻に受け止め、約1万か所ある
ポスター張りの手伝い、推薦状の発行などを断念することにしたという。長塚氏の選挙運動には一部の選手が
個人で協力した。
ソース(記事の続きは
>>2以降)
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20090902-OHT1T00013.htm (
>>1の続き)
事務所長の発言は公職選挙法違反(選挙の自由妨害)、脅迫、強要にあたるほか、地方公務員が制限されて
いる政治活動にも該当し、地方公務員法にも抵触する可能性がある。長塚氏は「今後の対応については検討
している」と話している。また、坂巻支部長は「選手会として長塚氏を支援しなかったことは事実だが、そのほかに
ついてはコメントできない」としている。一方、事務所長は本紙の取材に「そのような発言はしていない。特定
候補者の応援もしていない」と話している。
取手競輪場は茨城県が所管し、県と取手市が競輪の主催者となっている。橋本昌知事は全国競輪施行者
協議会の役員で茨城県の代表。
同知事選は8月13日に告示され、衆院選と同じ同30日の投開票。現職の橋本知事、長塚氏ら6人が立候補し、
橋本知事が74万票を獲得して5選を果たした。長塚氏は26万票で3位だった。