【サッカー】盟主としての自覚が足りない浦和レッズ 目指すべきなのはバイエルンのようなビッグクラブ

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3鳥φ ★
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ところがJリーグでは、昨年大失敗をした浦和が目立った補強をしなかった。
連覇を狙う鹿島も即戦力の大きな補強はなし。ACLの連覇を狙ったG大阪が移籍市場を賑わせた程度だった。
人気、規模、資金力から考えて、当然日本でリーダーになるべきなのは浦和である。

従来の浦和は、いくらタレントを買い集めてきても、組織力として昇華する方法論を持たなかったので、
フィンケ監督招聘という改革には一理ある。実際新監督は、クラブにコンセプトを植え付け、
歴史を覆し下部組織で育てた若手を大胆に抜擢した。しかし浦和レッズは、ドイツでエレベーターチームだった
フライブルグとは違う。目指すべきなのはバイエルンのようなビッグクラブ。

勝ち続けることで壮大な歴史を築いていくためには、育てて引き上げることと並行してビッグネームを補強し、
常に刺激に満ちた競争原理を維持しておく必要がある。むしろリーダーなら、育てた選手を海外に売り、
その資金で有能な助っ人やライバルクラブの主力を買い、チーム力を高めていくサイクルの確立が求められる。

新スタジアム構想が実現すれば、下部組織に定評のあるG大阪にも可能性があるだろうし、
名古屋やFC東京にもビッグクラブに育つ潜在力は感じられる。少なくともこうしたチームこそが斬新で
積極的な強化プランを用意し、J改革を牽引していかないと未来は暗い。
本来、鹿島、川崎、新潟などの好チームは、良き挑戦者としてクローズアップされる方が健全である。
(文=加部究)