【文芸】「芥川賞、ほとんど確定」「そろそろ運ひらけてゐます」…太宰治が親類に送った書簡、青森・県近代文学館で公開[07/12]

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1 ◆KyakuTOYLimt @自由席の観客φ ★
「芥川賞ほとんど確定」と太宰

 作家・太宰治が1936(昭和11)年、親類の画家・小館善四郎(1914〜2003)に
送った書簡が、11日に青森市の県近代文学館で開幕した太宰の生誕100年
特別展で初めて公開されている。文面からは、文学的、経済的に苦境にあった
当時の太宰の率直な心境、第3回芥川賞受賞を確信していた様子がうかがえる。

 書簡は便せん9枚に及ぶ長文。借金に苦しむ当時の太宰の心境のほか、
「芥川賞、ほとんど確定」「そろそろ運ひらけてゐます」など、受賞に並々ならぬ
期待を寄せる様子が記されている。小館あての手紙類はこれまで多数公開され
ていたが、この書簡は小館が生涯手元に残していたとみられ、全集には未収録。
小館の没後、妻の幸枝さんが遺品から発見し、太宰の長女・津島園子さんに
託して公開した。

 特別展で解説を担当した東京大学の安藤宏准教授は「師・佐藤春夫の言葉から
芥川賞を早合点した一件、経済的に苦しかった当時の様子など、実の弟以上に
かわいがった小館氏にだからこそ書けた率直な思いが分かる。公開済みの書簡
ともさまざまな面で符合し、太宰研究の上で貴重な資料だ」と話している。

 特別展は9月6日まで。

画像:県近代文学館の特別展で初公開された小館善四郎あての書簡
http://www.toonippo.co.jp/news_too/nto2009/imags2009/0712b.jpg

ソース:東奥日報 2009年7月12日(日)
http://www.toonippo.co.jp/news_too/nto2009/20090712091815.asp?fsn=eb33f76037153e93cde084f7e7644d6f

太宰治生誕100年(青森県近代文学館公式サイト)
http://www.plib.net.pref.aomori.jp/top/museum/dazai100.html