日本サッカーの底上げを図るためには、リーグの制度改革が必要だと思う。J2とJFLのリーグ形体についての改革だ。
今季からJ2はファジアーノ岡山、カターレ富山、栃木SCが昇格し、J1と同じ18チームになった。
J1同様の総当たり2回戦制では、入場料収入があるホームゲームが年間17試合しかないから、
ナビスコ杯を行わないJ2では試合が少なすぎるし、総当たり4回戦制にすると各クラブが年間68試合も
こなさなくてはいけないから、多すぎる。ということで、総当たり3回戦制を敷き、
各クラブが年間51試合を戦うことになっている。
しかし、これは問題が多い。まず、どのチームをホームに迎え、どのチームのアウエー戦に行くかがアンバランスだ。
例えば九州のチームにとっては、最北の札幌に2回来てもらうのか、2回行くのかで、移動費のかかり方がえらい違う。
JFLにいる沖縄のFC琉球が上がってきたら、いったいどうするんだ?
そうでなくても、北海道と九州の間を移動する費用は大きい。なんぼJ1を目指していると言っても、同じJ2にも、
しっかりしたスポンサー企業のバックボーンを持っているクラブと、そうでない零細のクラブがある。
バックボーンがあっても、赤字が出ているクラブもあるくらいだ。
しかも、今季1試合の平均入場者数を見ても、1万人を超えているのはコンサドーレ札幌、ベガルタ仙台の二つだけ。
こういう状態で、選手に給料をなんぼ払えるか?プロがもらう額と言えるのか? 移動費がかからないようリーグ体系を
変えて経費を減らさないと、J2のクラブは持たない。
だから、将来的にJ2は12チームに減らし、バランスのいい4回戦総当たり制にすべきだ。その分、J3を作って予備軍とする。
J3は東西に分け、移動費が少なくなるようにすればいい。そうやって経営がしっかりしてきたクラブがJ2に上がり、
さらにJ1を狙えるようにした方が、プロクラブとして質の高い試合を見せることができる。
>>2-10に続く
http://www.asahi.com/sports/column/TKY200907030232.html