当代一の人気力士、高見盛(33)が新生東関部屋の広報部長に就任する。
15日限りで日本相撲協会を定年退職した元関脇・高見山の渡辺大五郎さん(65)から
16日付で部屋を継承した東関親方(元幕内・潮丸)が同日、東京・墨田区の部屋で
師匠として初のけいこを指導した。新生東関部屋の記念すべき初日を迎え部屋頭の
高見盛が「自分が広報部長となって新弟子をスカウトするッス」と宣言。先代が築いた部屋を
さらに隆盛に導くべくロボコップがひた走る。
新しい東関部屋に2人の大声が響いた。2代目東関大五郎を襲名した新親方がまげに
白いワイシャツ姿で若い力士へゲキを飛ばす。もう1人。師匠以上に鼻息が荒い男がいた。
高見盛だ。胸を出した力士に「力を出せ!」。新師匠も真っ青な鬼指導を敢行。
「先代がいなくなって部屋がダメになったと言われたくないッス」と部屋頭の自覚を態度で示した。
数日前、高見盛は新親方に宣言した。「部屋の広報部長になるッス!」。現役時代から
群を抜く知名度を誇った先代が去った穴を埋める決意表明だった。「地方でも巡業でも
学校やイベントに積極的に顔を出し部屋の名前を広めたい」と高見盛。さらに昼夜を問わず
外食時に「子どもに声をかけてスカウトしたい」と新弟子獲得へ東奔西走する決意も明かした。
CMなど今の角界で抜群の人気を誇る高見盛の決意は新親方にも心強く「一緒に部屋を
盛り上げて行こうと誓い合いました」とうなずいた。新たな部屋のキャッチフレーズも
「ONE FOR ALL ALL FOR ONE」に決定。意味は「1人はみんなのために、
みんなは1人のために」で「風通しのいい部屋にしたい」。先代の厳しさを受け継ぎながら
全員が一丸となってさらに活性化させる意欲を見せた。
この日からキャッチフレーズを題した部屋のホームページを新設。若い力士が自由にブログを
書き込むコーナーも作った。今後は部屋の先輩の元横綱・曙(40)にもアドバイザーとして
若い力士への指導を仰ぐ予定。もちろん先代にも随時、指導を仰ぐ。高見山、曙、そして高見盛。
ある部分では異色、ある意味では最強の3本の矢を得て新生・東関部屋が船出した。
ソース
http://hochi.yomiuri.co.jp/sports/sumo/news/20090616-OHT1T00216.htm