楽天・野村克也監督(73)が4日、交流戦最下位の現状を打破しようと、
スイスの高級ブランド、フランク・ミュラーの腕時計を東京・上野のアメ横にある
時計店へ返品すると決断した。縁起をかつぐことで有名な指揮官は、
低迷の元凶が“ド目立ち時計”にあると判断。あえて手放すことで、運気をつかむ。
手段は選ばない。Kスタでの練習中に野村監督が叫んだ。「チェンジだ!!」
上着のポケットから取り出したのは、高級腕時計「コンキスタドール・コルテス・
ダイヤモンド」の特注品。文字盤はダイヤモンドで埋め尽くされ、フレームには
ルビーが50個以上も光る。値段について老将は「分かんない」と話すが、
1000万円は超えようという極上の逸品だ。
元々は沙知代夫人が誕生日(6月29日)プレゼントの前渡しとして贈ったもの。
だが、野村家に届いた5月22日から、チームは3勝7敗。「返して、もっといいのを
探してくる。返品? 今までないよ。そんなの初めて」勝利への執念といっていい。
一方で「この時計もかわいそうに。チームは実力で負けてんのに…」と一抹の優しさも
口にした。「連勝したいな。3連勝ぐらいできたらな」5日からはヤクルト、巨人と4連戦。
心機一転、知将が新たな勝負の時を刻む。
http://hochi.yomiuri.co.jp/baseball/npb/news/20090605-OHT1T00026.htm