「MR.BRAIN 第1回」(TBS) 2009年5月23日 19時56分〜
視聴率24.8%だ「万歳」とTBSは祝杯を挙げているだろうが、筆者の見方はちょっと違う。
キムタクで、他局のドラマが中だるみの5月下旬にずらして初回を放映し、
さらに、この1週間の朝から晩まで恥も外聞もない大番宣の垂れ流しにも拘らず、
大相撲の数字にも負けたとは手放しで喜べる結果ではない。30%には遠く及ばず。
ドラマの出来は箇条書きにする。(1)木村拓哉が脳科学者に見えない。
「ガリレオ」の福山雅治の方がよほど理系のプロフェッサーらしかった。
(2)セリフにかぶる劇伴が異様に煩い。曲で煽らないとザッピングされる
という作り手の自信のなさか。
(3)今時のハリウッド映画(例えばトム・ハンクスの『天使と悪魔』)や
あちらのドラマ(例えば『CSIニューヨーク』など)を真似した演出。
やたらに動く画面、場面転換のめまぐるしさで間をもたせる。
(4)謎解きが意外に陳腐。官僚のトップが犯人で、脳の海馬が熱くならなかったので
アリバイが崩れたのオチ。万事に新発見はなく期待はずれ。
まあ、他にも色々あるが、大負けにまけていいところを探せば、スターを並べた
配役の豪華さ。端役でユースケ・サンタマリア、広末涼子らが出てきたし、
脇役も人気者の水嶋ヒロ、綾瀬はるか、大地真央、高嶋政伸、香川照之、
田中裕二などをかき集めてある。
木村は何を演じてもセコムの木村と同じで、それが視聴者の安心でもあり
不満でもある。あとは2回目からの脚本の出来次第。
http://www.j-cast.com/tv/2009/05/29042143.html