【野球】楽天・野村監督、教え子≠ノ囲まれご機嫌〈中日室内練習場で“ノムさん詣で”〉
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名無しさん@恐縮です:
『僕の現役時代の締めくくりについても、野村さんのアドバイスが役に立っている。
97年のオフ、『辻、今季で引退』という記事がスポーツ紙に載った。
まさに寝耳に水の報道で、僕自身、驚きだったが、本人以上にそれに対して
怒ってくれたのが野村さんだった。大勢の報道陣を前にして、
「辻みたいな選手の引退をマスコミやフロントが決めるのか?
違うやろ、あそこまでの選手なら、引き際は自分で決めるもんや」
といってくれたという。
あの時の監督の言葉がなかったら、そこで引退の憂き目にあっていたかもしれない。
僕は野村さんの言葉に感激しつつ、「せっかく監督にいただいた残りの現役生活を
大切にしよう」と心に誓った。だから、ヤクルトでの最後の2年間は、スタメンから外れて
代打や守備固めで途中出場することが多くなったが、それも屈辱どころか、むしろ
勉強になった。(中略)
98年のオフに野村さん自身がヤクルトを去ることになったが、僕はもう1年ヤクルトに
残らせていただいた。そして思い残すことなく現役生活をまっとうすることができたのだ。
野村さん自身、生涯一捕手として、現役の晩年は南海からロッテ、西武と渡り歩いた
経験を持つ人だけに、ベテランの気持ちをくんでくれる監督であった。』
(辻 発彦氏著「プロ野球 勝つための頭脳プレー」(青春出版)より)