■ソース
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/soccer/shukyu/200905/CK2009052602000263.html ■フェリックス・マガト監督(55)
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/soccer/shukyu/200905/images/PK2009052602100162_size0.jpg FW大久保嘉人(26)、MF長谷部誠(25)が所属するドイツ・ブンデスリーガの
ウォルフスブルクが、ついに念願の初優勝を飾った。
ほんの数年前まで2部降格圏内で苦しんでいた弱小チームは、
フェリックス・マガト監督(55)の就任からわずか2年で一気に栄冠に上り詰めた。
監督業だけでなく、GM、強化部長の3役を1人でこなす独裁体制を築き、
無名選手を獲得して鍛え上げ、チームを初Vに導いた名指揮官。
ドイツ一といわれる鬼監督の素顔、その哲学を探った。
歓喜の優勝セレモニーで、2リットルの巨大ビールグラスを手にした
ウォルフスブルクの選手たちは真っ先に指揮官に掛け寄り、笑顔で頭からビールを浴びせた。
それこそが、いつもは恐れられている鬼監督に対する、信頼と尊敬の何よりの証しだろう。
初優勝の原動力は、間違いなくマガト監督の厳しい指導だった。
ウォルフスブルクの練習場には、常にピーンと張り詰めたムードが漂う。
練習中に選手と話したり、何かを指示することはほとんどなく、じっと見守るのがマガト流だ。
彼のモットーは「Qualitaet kommt von Qual(高いクオリティーは苦しみから得られる)」。
そして、ついたあだ名は「Quaelix(クウェリックス)」。
ドイツ語で苦しみを意味する「Qual」と、名前の「Felix」を合わせた言葉だ。
一切の妥協を許さない指揮官の姿勢はチームの随所で貫かれている。
試合で変なプレーをすればメンバーから外され、
まじめに取り組まない選手には個別メニューが与えられ、全体練習には参加できない。
試合に負ければ練習量が急に増え、時には公式戦の直前に練習をすることも。
そのドイツ一のハードなフィジカルトレを、元選手のアンドレアス・ヘルツォク氏は
「マガトのクールダウンはマラソンみたい」と表現するほどだ。
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