J2・ファジアーノ岡山の昨年度決算が発表された。JFL時代の経営は、総収入2億3300万円
▽経常利益143万円▽当期純利益125万円▽累積赤字3688万円。今季はピッチで苦戦が続くが、
経営面から見たJリーグの手応えを木村正明社長に聞いた。(聞き手・北上田剛)
−−開幕から2カ月がたち、Jの印象は?
思った以上に多くの人に関心を持って頂いてますが、「街」対「街」の戦いにはまだまだ。
今は「昇格バブル」の要素もあり、もっと足を運んでもらえるようにしないといけないと思っています。
−−昨年度決算をどのように評価しますか?
プロスポーツは、利益が目的ではなく事業が目的。悪くないと思いますが、累積赤字を1年でも早く無くしたい。
そのためにも、今年度は総収入5億円が目標です。とはいえ、J2チームの平均収入は12億円。
サッカーの世界は選手の市場価値がはっきり決まっていて、チームの強弱は監督・選手の総年俸で決まる部分が大きい。
現在、うちは予算的にみてリーグ16〜18位のチーム。12年度決算で平均の12億円を目標に掲げています。
その後、15億円の予算が組めれば、初めてJ1への挑戦権が得られると思っています。
−−それには入場者数を増やさないといけませんね?
今年はホームで平均5千人を目指します。3人だったフロントスタッフを、今年は7人にしました。
彼らには「君たちの評価は入場者数でする」と話しています。入場者数があってこその放映権料であり、グッズ収入です。
もう一つ重要なのが「スカパー!」の加入者数。クラブの実力を表すのが、この二つの数値だと思っています。
−−想定より早いJ2昇格に、クラブの規模が追いついていないのでしょうか?
確かに思っていたより1年早くJリーグに上がりましたが、本当に厳しかったのはJFL昇格です。
全国で100チームほどある中から、勝ち上がるのは数チーム。当時は入場料収入もなかった。
それに比べると、今は地域にしっかり根付くことが大切。
拡大路線ではなく、地元・岡山らしいクラブの土台を築かなければなりません。
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