若手選手の試合出場機会を増やして強化、育成を進めようと、Jリーグの改革プロジェクトチームが
まとめた計画が明らかになった。プロ契約選手を25人に絞り、控え選手によるサテライトリーグ廃止
を盛り込むなど大きな改革案となっている。チーム編成や、「アカデミー」と呼ぶ18歳までの育成部門
にも影響を与えるだけに、早くも難色を示すクラブも出ており、今後の協議の行方が注目される。
「JUMP」と名付けられたプロジェクトは、Jリーグ監督経験者として原博実・日本サッカー協会技術委員長
をはじめ、Jクラブの社長、選手育成担当、契約担当のほか、高校、大学の指導者らを集め、3回にわたる
協議で改革案をまとめた。
23歳以下選手の出場実績を調べたところ、昨季はJ1で88人(約39%)、J2で55人(約29%)が
出場せず、J1では出場時間450分以下が153人(約66.5%)に達することがわかった。惨敗した
昨夏の北京五輪男子代表では所属クラブで先発する選手がほとんどいなかったこともあり、
「試合環境と各クラブの保有選手数が適合していない」と現状を分析。欧州や南米の実情を
参考にしながら、出場機会を確保するための根本的な解決策を探ってきた。
今回の改革案の骨子は、(1)11年までにプロ契約選手の保有数を25人に、またJ2の外国籍選手は
アジア枠を含めて2人に制限(2)サテライトリーグと、規約のベストメンバー条項を廃止(3)カップ戦
(ナビスコ杯)を水曜開催に(4)地元や自前で育成した選手枠の導入。(1)(4)は段階的に、
(2)(3)は10年からの実施を目指す。
これらをルール化することで、半ば強制的に若手の出番を増やし、同時にアカデミーなどの育成部門の
充実を推し進める狙いだ。さらに、プロ選手としての力量を見極めるクラブの判断力が求められ、
期限付き移籍を活性化するなどの効果も期待される。
(つづく)
ソース
http://www.asahi.com/sports/fb/TKY200905160091.html http://www.asahi.com/sports/fb/TKY200905160091_01.html 画像:Jリーグの改革案の骨子と狙い
http://www.asahi.com/sports/fb/images/TKY200905160089.jpg