【サッカー/コラム】Jアジア枠 躍動と課題と

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1鳥φ ★
今季からJリーグが導入したアジア枠。従来の外国籍選手枠3人に加えて、
アジア連盟(AFC)加盟国・地域の選手が1人出場できる制度で、J1では18チーム中11チームが
活用している。オーストラリアの1人を除くと、残りは全員が韓国人選手。李根鎬(イ・グノ)が活躍する
磐田など恩恵を受けるクラブも多い。一方、日本人選手育成への影響を懸念する声や、
さらに、リーグがもくろむアジアでのマーケット拡大という課題も残る。

■チーム躍進の力

リーグ開幕後の4月に移籍した磐田の李根鎬(イ・グノ)は、これまで6試合で計6得点。一時は最下位に
低迷していたチームを、9位まで押し上げる原動力となった。「いい獲得だった」と吉野社長。
アジア枠のおかげで、外国人枠に一つ空きがあり、今後の補強にも余裕が生まれた。

李正秀(イ・ジョンス)を獲得した京都は、外国人枠の4人全員が11試合中9試合でベンチ入り。
高間テクニカルディレクターは「うまく制度がはまった。韓国人選手は、ブラジル人らに比べて
言葉を覚えるのが早い。DFはその点も重要」。

ガ大阪のチョ・ジェジンと朴東赫(パク・ドンヒョク)は、クラブにとって初の韓国人選手。
これまでブラジル人以外の外国人選手がいなかった鹿島も、鈴木強化部長が「アジア枠というより、
競争に加わってほしい一人の若手という感覚で獲得した」という朴柱昊(パク・チュホ)が加入。
山形の金秉析(キム・ビョンスク)も、台風の目となったチームを支える。

(続く)
http://www.asahi.com/sports/fb/OSK200905120011.html
2鳥φ ★:2009/05/12(火) 14:16:26 ID:???0
>1の続き
ほかにも、大宮の朴原載(パク・ウォンジェ)、横浜マの金根煥(キム・クンファン)、新潟のチョ・ヨンチョル、
神戸の金南一(キム・ナミル)ら、各年代で代表を経験した選手が活躍。アジア枠導入前から、
多くの選手がJリーグで結果を出している安心感に加え、代理人らとのつながりもあり、必然的に
クラブの選択は、韓国人選手に偏っている。

現在は、アジア枠選手のいない大分も「開幕時点では考えていなかったが、現実味を帯びてきた」(原強化部長)と、
最下位と苦しむチームの活性化に、制度活用も視野に入れる。

一方で、名古屋の久米GMは「アジア枠を使うくらいなら、若手を使う」と、消極的な態度。
浦和の信藤チームダイレクターも「制度があるから使うという考えはない。今はチームの土台を作る時。
必要があれば使う」と話す。

■日本人の出番減る

「まるで韓国代表をトレーニングしているようなリーグになっている」

1日の日本代表のスタッフ会議後、岡田監督が冗談交じりにもらした。すぐに「そういう中で、日本の選手は
勝たないといけない」と付け加えたが、アジア枠の導入当初から出場機会を奪われる日本人選手への
影響を懸念する声はあった。ガ大阪の山本強化部長は「強化の面でプラスではない。選手は厳しい
ゲームの中でプレーして育つ」。

一方、神戸の安達社長は「外国人枠を含め、もっと拡大してもいい」という立場。「生き残った選手なら、
世界でも通用する。J1で争いに負けた選手もJ2で鍛えればいい。そうすればJ2の魅力も増す」と主張する。
3名無しさん@恐縮です:2009/05/12(火) 14:16:28 ID:P8NIlMPmO
2
4鳥φ ★:2009/05/12(火) 14:16:53 ID:???0
>2の続き
■放映権販売、開拓道半ば

アジア枠導入の目的の一つに、アジア全体の底上げがある。近年、注目が高くなっている
アジア・チャンピオンズリーグは、Jクラブが2連覇中だが、日本だけが抜きんでても強化は行き詰まる。
しかし、期待されたオーストラリアからの新たな移籍はなく、今のところ広がりはない。

さらに大きな狙いは、アジアへの市場拡大だ。「Jリーグの放映権がアジア各国に売れれば、
大きな収入源となる。景気が停滞する中で国内だけでは限界もある」とリーグ側は説明する。
また、欧州リーグが新たなマーケットとしてアジアに進出してくるのを、黙って見ているわけには
いかない危機感もあった。

ただ、ガ大阪が韓国に放映権の購入を持ちかけるなどしている程度で、開拓はまだこれからの状況だ。 (了)