「1500という数字を聞くと、よく打ったという気持ちになるが、それも一本一本の積み重ね」――。
しみじみとこう語るのは、この日(6日)のオリックス戦でプロ野球史上100人目となる通算
1500安打を達成したソフトバンク13年目の松中(35)。
六回にオリックスの山本から中前安打を放って記録を達成。塁上で花束を渡されると、
手元に戻ってきた記念ボールを大事そうに握りしめた。
松中は今年1月29日に出身地の熊本県八代市に「松中信彦スポーツミュージアム」をオープン。
私財1億2000万円を投じて建設されたこの施設は、福岡ヤフードームを模して造られた
鉄筋2階建て(延べ床面積415平方メートル)。
館内には松中の幼少期から現在までの写真やユニホーム、バット、グラブなどが展示されている。
入館料は一般300円、小中高生200円。4月29日から5月24日までは「栄光の軌跡」と
題された特別展示も開催中だ。
松中は4月21日の日ハム戦で通算100個目の死球(プロ野球11人目)を食らった時も、
すぐに一塁には向かわず、痛みをこらえながら周りをキョロキョロ。
足元のボールを見つけるとお尻のポケットにしまい込んでいた。要は展示品集めに躍起なのだろう。
そんな松中に対して地元ではこんな声も上がっている。
「松中から記念館を寄付された八代市は、施設の運営管理を民間に委託するはずでした。
ところが、民間業者は“採算が取れない”と言って応募はゼロ。
結局、八代市が税金で直接運営するハメになっているのです」(地元関係者)
八代市が想定している年間入場者数はなんと3万7000人。
1500安打にも浮かれることなく、「これで終わりじゃない。まだ野球人生はある」
という松中だが、もう1回、三冠王のタイトルを取らないと客なんか来ないぞ。
http://news.www.infoseek.co.jp/sports/baseball/story/10gendainet04032883/