オリンピックの種目は、大まかに分けて三つに分類される。第一種はすでに商
業化されたスポーツで構成されており、バスケットボール、サッカー、テニス
などが挙げられる。これらの種目はビジネス的価値が高く、一流の選手ともな
ると姚明(ヤオ・ミン)のように高額の報酬を得て職業としているプロの選手が多い。
第二種はマラソンや水泳などの種目である。これらはオリンピックでもメジャ
ーな種目であるが、余暇的にこれらのスポーツに参加しているアマチュアの選
手も少なくない。しかし、人気も高いため、ビジネス的価値が高まっており、
能力の高い選手には、企業の後ろだてがつくなどして、実質的には一部商業化
されていると言える。
第三種は射撃、重量挙げ、カヌー、飛び込み、卓球、体操などである。これら
の種目は、世界の大部分の国が商業的価値を見出していないもので、選手は基
本的にはアマチュアが多いと言える。
中国チームが獲得したメダルの種目は大体において射撃、重量挙げ、体操、
飛び込みなどの、上記分類のいわゆる第三種の種目が多い。国を挙げて日夜プ
ロ並みに育成された大量の中国人選手に対して、他国の選手たちは競技以外の
場では職業を持ち、それにより生活を営むアマチュアの選手が大半である。こ
れでは中国が優勢にあるのは目に見えている。反対に、先に述べた商業的競技
であるサッカー、バスケットボール、マラソン、水泳などの種目において中国
選手の活躍は限定的だ。中国は計画経済体制をもってしかスポーツの発展を望
むことができないのだろうか。
ttp://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2008&d=0820&f=column_0820_002.shtml