【MLB】カブス田口「イチロー・松坂・城島に『田口さんがヒット打った〜』とかいってばかにされた。年寄りをばかにしたらあかんちゅうの」
2009年3月12日
昨日はキャンプ初の休日。おとといの夜出発の一泊コースで、
グランドキャニオンに行ってきました。突然思い立ったため、
ばたばた荷物をまとめて車に乗り込む僕ら5人はまるで夜逃げ家族。
30度近い気温のメサから、夜中過ぎにグランドキャニオンに着いたときには零下という気温差で、往復11時間ほどの、慌しい旅でした。
しかし、父、母、そして寛が、初キャニオンで「うわっ」と息を呑んだ、その顔を見られたのが何よりものお土産。僕を疲れさせまいと、ほとんどの運転を買って出てくれたヨメに感謝です。
ところで今日は、WBC日本代表とのエキシビションゲーム。
僕にとっては(ジャパンが勝って、勢いをつけてほしい)(いや、
うちが勝たなアカンやろ)という、大変やりづらい試合です。
久しぶりに目の当たりにする日本野球は、緻密で正確で、本当に素晴らしい。
しかしそんなにきっちりしたものをかつて見たことがないカブスベンチは、
「何であの配球なんだ」「なんであそこでこうなるんだ」と大騒ぎ。
顔中にクエスチョンマークを貼り付けたようなミカ(ホフパウワー・内野手)など、僕の横にべったり陣取って、日本野球のにわか勉強です。
その後2ベースを打って「やった!ソウが言ったとおりだー」とはしゃいでいましたが、日本野球はそんなに底の浅いもんとちゃうで〜。
たくさんの選手、関係者と試合前、試合後に挨拶をして、
最後はベンチから出て行くすべての選手を見送って、声をかけました。
久しぶりにイチローとも再会。
「ずいぶん長いこと話してましたね」と周りに言われましたが、
バカ話だけで盛り上がった立ち話です。彼がいかにWBCを大切に思い、楽しんでいるかがその生き生きした表情から伝わってきて、なんだかこっちまで嬉しくなりました。
目がいたずらっぽく笑っている、永遠の野球小僧のイチローがそこにいて、時間がふと、18年前に戻ったような、そんなひととき。
ジャパン、がんばれ。俺も踏ん張る。
アリゾナ州メサにて 田口壮