【経営】ネーミングライツ、サッカーと野球で分かれた明暗−山形

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1 ◆Robo.gBH9M @ロボ-7c7cφ ★
★命名権 企業明暗

プロスポーツの開幕シーズンを迎え、県内に本拠を置くモンテディオ山形、楽天イーグルス
二軍も始動。今季の両チームは、J1昇格、県内試合数半減と、それぞれ大きな転換点に
立っているが、本拠地の命名権(ネーミングライツ)を取得している企業にとっても、
サッカーと野球では明暗が分かれたようだ。

「J1昇格による広告効果の増大は計り知れない」と喜ぶのは、モンテディオの本拠地・
NDソフトスタジアム(天童市)の命名権を持つエヌ・デーソフトウェア(南陽市)。J2時代の
2007年から、年額1200万円の3年契約を結んでいる。昇格による広告効果は、J2時代の
2倍とも言われる。据え置きの価格は“お買い得”だったようだ。

同社経営企画室は「結果的には、最高のタイミングで昇格が実現した。企業の知名度
上昇も実感しており、J1の舞台でさらなる露出増を期待したい」と喜ぶ。

一方の楽天二軍。昨季25試合だった県内開催試合が13試合にまで半減する。今季から
宮城県利府町を新たに本拠地に加えたためで、山形蔵王タカミヤホテルズスタジアム
(YZタカスタ、中山町)の命名権を持つ高見屋旅館(山形市)にとっては、広告効果が
薄れる格好となった。

契約は08年から、年額500万円の3年契約。同社の吉岡昌次取締役支配人は「試合減は
率直に残念」と話す一方、「県内スポーツの振興、蔵王の知名度向上などを図るという
当初の目的は果たしており、一定の広告効果も実感している」と説明した。

専修大経営学部の石崎徹教授(広告論)は「このまま契約期間が満了すれば、モンテの
単価は上昇し、楽天二軍は下がることになるだろう。プロスポーツの場合、試合成績や
チームの移転、消滅など、広告価値が変動するリスクは常にある」と指摘する。その一方
「公共施設の命名権取得は社会貢献の側面もあり、地域にアピールする効果も見逃せない」と
話している。

(2009年3月12日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/yamagata/news/20090311-OYT8T01165.htm