参加する選手たちの意識に変化 WBCに対する意気込みが前回とは比較にならないほど高い
本題を進める前に、どうしても報告したいことがある。
前々回、WBCにおける日米の温度差について取り上げたが、
どうやら各メジャー球団の冷ややかさとは裏腹に、
参加する選手たちの意識は確実に変化しているのだ。
取材の合間、WBCの各国代表の1次候補に名を連ねている選手たちから、
それとなく話を聞いてきたのだが、彼らのWBCに対する意気込みが
前回とは比較にならないほど高いのだ。第1回大会では通常のキャンプでも
調整だけで本番に臨んだ選手ばかりだったが、今回、出場に前向きな選手たちは、
早い時期から自主トレを続け、コンディショニングをほぼ万全に整えてキャンプ地に
乗り込んできている。また逆に、第1次候補に入っていながら調整が遅れている選手の中には
「出場は五分五分。代表チームに迷惑をかけたくない」と答えたりもしてくれた。
これらの選手たちの言動はいうまでもなく、彼らの中にWBCに勝ちたいという明確な
目的意識が芽生えたからだ。アスリートである限り、“勝利”という2 文字ほど至上の喜びを
与えてくれるものはない。前回大会で戦う準備をしてきた日本、韓国、キューバの代表チームが
上位を独占したことで、他国代表チームの選手たちのモチベーションを当然のごとく高めてくれたようだ。
将来WBCが真の国際大会に発展することを願う自分にとって、この選手たちの意識変化は間違いなく大きな前進と捉えている。
http://number.goo.ne.jp/baseball/mlb/column/20090224-2-1.html