しばらく話題から遠ざかっているようだが、今年は期待している。メジャー7年目を迎える
ヤンキースの松井秀喜選手(35)にである。“1ミリのこだわり”にプロフェッショナルを
感じたから…。
バットを変えた。このオフ、松井はバット作り名人である久保田五十一氏(65)を訪ねた。
重さ(約900グラム)、長さ(87センチ)、素材(メープル)は変えない。グリップエンドを
約1ミリ削って直径57ミリに修正したというのである。「また右手の小指をグリップエンドの
膨らみにかけようと思っています。バットを長く持つような感覚。フィーリングです」と。
昨季は小指をかけていなかった。万全でない両ひざへの不安からバットを強く振ること
避けていた感がソコに見えた。 いつぞや“世界の王”さんがこう話していた。
「バッティングってのは本当に微妙なんだよ。たとえばボールを芯で捕らえたって表現あるでしょ、
それだとボールは上がらない。芯から3ミリくらい下のところを“上”からたたくんだ。
スピンをかける。浮力の回転を与えることかな…。だからボールは上がって飛ぶ。
上の方にズレるとオーバースピンがかかるから、ラインドライブして球は上がらない。
逆に下過ぎても打球は上がるけど飛ばない。だから3ミリは大事なんだ」これはボールと
バットの関係だが、こんな“ミリ単位のこだわり”がある意味、一流を生む原点になる。
松井はバットの長さ87センチで“1ミリの変化”を求めた。「たとえ1ミリでもバットを
長く持つとヘッドの効き方が全然違う」と王さんは話していた。
>>2以降に続く
http://www.zakzak.co.jp/spo/200902/s2009020929_all.html