岩手県競馬組合は4日までに、岩手競馬の馬主や騎手に対する賞金などの賞典費を、
現行より約1億2000万円削減するなどした新年度の事業概要をまとめた。
景気動向や今季(2008年4月―09年3月)の売り上げ状況を基に、来季の収入を
今季の当初見込みより20数億円少ない230億円台に設定。開催場の変更回数や
レース内容の見直しを図り、同組合が競馬存続条件としている単年度黒字の持続を目指す。
今季収入は、来月の特別開催を含めて最終的に約240億円となる見通し。来季はさらに
下回ると判断した。黒字幅も今季見通しの4500万円が、来季は2500万円まで減少する。
減収対策として経費も削減し、賞典費は昨年11月時点の修正額よりさらに1億2000万円
少ない19億6000万円に減らす。1開催1出走7万3000円などに設定している出走手当は
2000―5000円減らし、2―5着の賞金配分も見直す。
一方、馬資源維持のため、1着賞金の減額は見送り、新馬の確保を目的に2歳馬と3歳馬の
一般競争の1着賞金をそれぞれ10万円、5万―6万円増やす。シーズン当初の入厩(きゅう)
頭数の確保に向け、3、4月の出走手当に1万円を上乗せする制度も新設する。
増収策として盛岡(盛岡市)、水沢(奥州市)両競馬場で開催場を2カ月置きに年4回変更する
方式が、ファンに支持されないと分析し、約1カ月置きに年6回変更する。
水沢競馬場で行っていたグレードレースも盛岡競馬場に移し、日本中央競馬会(JRA)所属馬の
出走枠を増やす。
このほか、昨年6―8月の月曜日に計13日間行った薄暮開催を5―8月の土、日、月曜の
計40日間に拡大。売り上げが落ち込む11月には、全国交流競走やレディースジョッキー
シリーズの実施に向けて調整を進める。
ソース:河北新報
http://www.kahoku.co.jp/news/2009/02/20090205t32033.htm