徹底研究 謎に包まれた「人気球団の本当の懐事情」
今オフ「大型補強なし」には理由があった
■衝撃! 読売巨人軍のカネ■
グッズ販売会社は倒産、「年間シート」売上約9億円減、
放映権を割り引いてNHKやテレビ東京に叩き売り…
「巨人の経営はブラックボックス。プロ野球は野球協約では文化的公共財という
位置付けなので、収入、支出、ストックなどの経営情報はもっとオープンにする
べき。ところが実態は謎に包まれたまま」(明治大学政経学部教授・高木勝氏)
人気・実力を兼ね備えた球界の盟主として日本プロ野球界をリードしてきた
巨人。今季も日本一は逃すも、見事リーグ優勝。言うまでもなく巨人は金満
のイメージが強い。近年も毎年のように大物FA選手や他球団で活躍した
外国人を金に糸目をつけず獲得。'08年の平均選手年俸5510万円も球界一。
しかし、今その盟主≠フ凋落が囁かれている。圧倒的な強さを見せ続ける
シーズンはなく「巨人のナイターをテレビ観戦する」という日本の風物詩とも言える
光景はもはや過去のもの。さらに今オフは大型補強をする気配もない。一体巨人
に何が起きているのか。そこで本誌は信用調査会社の調査、経営の専門家、複数
の球団・読売新聞関係者の取材から、秘められた「巨人の懐事情」の実態に迫る。
まずその組織から。巨人の正式名称は株式会社読売巨人軍。読売新聞グループ
本社の100%子会社。株式は非上場。同本社の子会社には巨人の他に読売新聞
東京本社や出版社の中央公論新社など。また関連会社には日本テレビ、報知新聞、
東京Vを経営する日本テレビフットボールクラブなどがある一大企業グループ。
>>2以降に続く
週刊現代 2009年1月31日号
※記者自身が確認
※記事が長いので文脈そのままに極力短縮