【野球】「野球は奇跡のスポーツ」漫画メジャーの作者満田氏が語る、主人公「吾郎」のモデルはあの元メジャーリーガー

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2雷電φ ★
 −−「メジャー」のタイトルに驚いた人は多かったと思います。

「メジャー」だとタイトルが大きすぎて、地味に野球用語から取る考えもあったのですが、当時の担当編集者が
「弱気じゃだめだ! タイトル負けしない作品にしなさい」と叱咤(しった)してくれて。最初の小学生編では、
ギブソンが登場するもののメジャーリーグと別の話で、「格好がつくかな?」とも思っていましたが、「最終回に吾郎を
メジャーのマウンドに上げればいい」と割り切って描いていました。今思うと、最初からメジャーを舞台にしていたら
ファンの反応が良くなかったかもしれませんね。

 −−WBCの決定よりも前に、野球の「ワールドカップ」が作品中で実現しました。

WBCの開催は危ぶまれていたので、「オリンピックにしたら?」という助言もありました。でもオリンピックだと
メジャーリーガーが来ないわけで……。それならいっそのこと「野球のワールドカップはあるんだ。本当になくてもいい。
何よりオレが見たいんだ!」という気持ちでスタートしました。結果、後から事実が付いてきてラッキーでしたね。
野茂さんのメジャー挑戦以降は、ノーヒットノーランが飛び出したり、イチローさんや松井秀喜さんの挑戦もあり、
現実がマンガを追い越した感があります。

 −−幻の「ジャイロボール」も、松坂大輔投手で話題になるよりも前に取り上げていました。

野球の資料を集めていたとき、手塚一志さんの「ジャイロ理論」を知り、ご本人に許可を得て取り上げました。
吾郎にはストレート以外に特徴がないから、現実と非現実のギリギリの線を狙って描いたのです。
何よりも言葉の響きがいい。

 −−長期連載のコツは?

主人公を真面目一本やりにしないこと、そしてストーリーが面白くて、どんなにいい話でも、主人公が取らないであろう
行動は取らせないことですね。長期連載は、本当に恵まれているからだと思っています。

 −−満田さんにとって野球はどういうものですか。

こんな複雑なルールで、よく国民的スポーツになったなと思わされるし、そういう国にいて幸せ。改めて、
「奇跡のスポーツ」と思いますよね。