【映画】世界のキタノ「オレの売りは“外国では評価が高い”(笑)」・最新作『アキレスと亀』を語る

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678名無しさん@恐縮です
>>663宛にピッタリの文章の全文をみつけたのでコピペ

北野監督は自身の作品が「日本でヒットしない」と言っているが、
文学や映画を始めとする芸術文化に疎く「映画偏差値」の低い国民ばかりの、
狭い日本一国での興行収入など、はなっから問題にしていないだろう。
氏の発言をそのまま伝え、そこに秘められた嫌味すら解せない、
海外での上映国数や世界中での各作品の総配給収入を伝えることなく、
毎回同じように「その男、凶暴につき」から最新作までの国内の配収を並べて、
「座頭市が一番だった」などと愚にも付かぬことしか伝えないメディアのアホさ加減にも呆れてしまう。
 
北野映画は、先のモスクワ映画祭での破格の扱い
(特別功労賞受賞、6作品上映、国立映画大での公演)や超ロングランなどで最近知られているように、
ロシアでも人気であり、日本ブームを牽引している程であるし、
英国では大英博物館を見学に行けば騒ぎになるからと閉館後氏のために特別開館して見せるという
超VIP待遇の文化人として扱われ、BBCの選ぶ世界映画「21世紀に残したい映画100本」に「ソナチネ」が
小津安二郎「東京物語」と並び選ばれている(日本映画はこの2本だけなのだ!)。
フランスでは、ゴダールにも評価され、カンヌ国際映画祭より「世界の巨匠35人」に選出され、
政府からは高い人気と文化的貢献のゆえにレジオン・ド=ヌール勲章さえ授与されている。
イタリアでは全著作が訳された上、「ビートたけし」としてのバラエティ番組まで放送されていた。
北欧でも人気だし、シリアでも印度でも映画は上映されている。

要するに、マーケットは、日本とハリウッド映画を持つアメリカ
(それでも「風雲たけし城」のリメイクが行われている)以外の、
作家性の高い映画を鑑賞できる文化レベルの高い世界中の国々である。
興行収入の額を誇るような映画は、TV局が制作するような「踊る大捜査線」的なハリウッド映画の亜流で十分だろう。
オフィス北野・森社長は、
「残念ながら日本では、国際映画祭に出品されようが、何の賞をもらってこようが、
相変わらず数の論理(興行成績)が優先する。映画監督のステータスなんてありゃしませんよ」
(日経L-Cruise)と言っている。
679名無しさん@恐縮です:2008/09/20(土) 14:56:14 ID:j8TGvYjS0
しかし製作費自体は、興行収入だけでなく、ビデオ化やレンタル・TV放映権込みで回収出来ればよいわけだし、
森社長も「ローカル・コンテンツを満たすだけで豊かになれる財力のある日本では、
そもそも作品が目指している場所は国内需要だけ。ヨーロッパでそんな国はないですよ。
大作を自国内の配給だけでリクープ(資金回収)できるマーケットはないですから、
はなから全欧で勝負すべき作品を作ってます。その点で、映画監督というのは、
自国の文化を国際的に発信する役割を担う者として、
非常に高い文化的地位を与えられてしかるべき存在です」(同上)と言っている。

一瞬で消費されて終わるようなTVの延長・特番のような映画ではなく、
文化的コンテンツとして残るものが長期的に商売になればいいのではないか。
ロシアでも英国でも、日本で不人気だった「Dolls」がロングランした訳だから、
一国内でのペイを考える必要はない訳である。逆に世界に通用しないような映画は、
日本一国での売り上げを考えるしかないのだ。

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