>>663宛にピッタリの文章の全文をみつけたのでコピペ
北野監督は自身の作品が「日本でヒットしない」と言っているが、
文学や映画を始めとする芸術文化に疎く「映画偏差値」の低い国民ばかりの、
狭い日本一国での興行収入など、はなっから問題にしていないだろう。
氏の発言をそのまま伝え、そこに秘められた嫌味すら解せない、
海外での上映国数や世界中での各作品の総配給収入を伝えることなく、
毎回同じように「その男、凶暴につき」から最新作までの国内の配収を並べて、
「座頭市が一番だった」などと愚にも付かぬことしか伝えないメディアのアホさ加減にも呆れてしまう。
北野映画は、先のモスクワ映画祭での破格の扱い
(特別功労賞受賞、6作品上映、国立映画大での公演)や超ロングランなどで最近知られているように、
ロシアでも人気であり、日本ブームを牽引している程であるし、
英国では大英博物館を見学に行けば騒ぎになるからと閉館後氏のために特別開館して見せるという
超VIP待遇の文化人として扱われ、BBCの選ぶ世界映画「21世紀に残したい映画100本」に「ソナチネ」が
小津安二郎「東京物語」と並び選ばれている(日本映画はこの2本だけなのだ!)。
フランスでは、ゴダールにも評価され、カンヌ国際映画祭より「世界の巨匠35人」に選出され、
政府からは高い人気と文化的貢献のゆえにレジオン・ド=ヌール勲章さえ授与されている。
イタリアでは全著作が訳された上、「ビートたけし」としてのバラエティ番組まで放送されていた。
北欧でも人気だし、シリアでも印度でも映画は上映されている。
要するに、マーケットは、日本とハリウッド映画を持つアメリカ
(それでも「風雲たけし城」のリメイクが行われている)以外の、
作家性の高い映画を鑑賞できる文化レベルの高い世界中の国々である。
興行収入の額を誇るような映画は、TV局が制作するような「踊る大捜査線」的なハリウッド映画の亜流で十分だろう。
オフィス北野・森社長は、
「残念ながら日本では、国際映画祭に出品されようが、何の賞をもらってこようが、
相変わらず数の論理(興行成績)が優先する。映画監督のステータスなんてありゃしませんよ」
(日経L-Cruise)と言っている。