【野球】巨人ベンチを凍らせた謎の黒い折り鶴

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1THE FURYφ ★
何かの暗示なのだろうか。試合前の練習中から一塁側の巨人ベンチの出入り口付近に、
黒い折紙で折られた鶴が置かれてあった。折り鶴は選手がベンチからグラウンドに
出ていく際に通る階段付近に置いてあったため、グラウンドを行き来するたびに嫌でも
目につき、すぐに選手や関係者の間で話題になった。
折り鶴は千羽鶴などにして長寿や平和祈願、勝負事の場合は必勝の思いを込めることが
あるが、その際は赤や黄色などの明るい色で折り、不吉な色とされる黒は避けるのが普通。
野球で言えば「黒星」を連想させることもあって、選手からは「不気味だよ。どこかに
捨てた方がいい」という声が上がった。
だが、誰がどんな理由で黒い折り鶴を置いたのか全く見当がつかず、そのことが選手たちの
不安を増幅させ、処分しようにも気味悪がって誰も手を出さない。「捨てることで呪われたら
どうしよう」という思いからか、結局折り鶴は処分されることなく少し移動させられただけで、
試合開始後もベンチ端の壁際に横たわっていた。
北京五輪期間中は本拠地での試合が多く、腰を据えて首位阪神を猛追していこうとムードが
高まっている中での突然の出来事。試合前から「これは何か悪いことが起こるんじゃないか」
と顔を引きつらせる選手までおり、不穏な空気が漂っていた。
そんな不吉な予感が現実になる。初回から先発・木佐貫が大乱調でわずか3回途中で
7安打5失点という目も当てられない内容でKOされた。これが尾を引き、試合後の
原辰徳監督は「引っ張りすぎたね。オレの責任か・・・」と怒りを押し殺すように話し、その後は
木佐貫に関する質問を拒絶した。木佐貫には即二軍行きが命じられ「ちゃんと抑えられる
ようにまた考えます」とうなだれた。
いたずらの可能性を指摘する声もあったが、真相は闇の中。黒い折り鶴は試合が終って
誰もいなくなった後も、一塁側ベンチに不気味に横たわったままだった。
降ってわいた黒鶴騒動。不安は増すばかりだ。

(東京スポーツ 8月17日(日)販売号より)