トライアスロンやオープンウオーター(遠泳)用の水着に、低抵抗の新素材
「バイオラバースイム=SCSファブリック」を提供している複合特殊素材メーカーの
山本化学工業(本社・大阪市)が、米・ナイキ社(米国)など大手スポーツメーカーから
受けていた素材の提供を拒否していたことが29日、分かった。
「商売的には大きいが、うちの素材の水着で、外国の選手に勝たれるのが一番寂しい」
と山本富造社長(49)は明かした。北島康介(25)=日本コカ・コーラ=の宿敵である
ブレンダン・ハンセン(米国)はナイキ社と契約。敵に塩を送るというわけにはいかなかった。
30日には日本水連が都内でアシックス、デサント、ミズノの3社から改良水着についての
ヒアリングを行うが、山本化学が無償で新素材を提供した3社からは使用についての
回答がない状況。この日は、大阪府内で4回目となる素材のテストを実施。平泳ぎの選手が
通常の水着より200メートルで5秒6、自由形の選手も同距離で5秒0タイムを縮めた。
「素材はどこにも負けない自信がある」と山本社長は話した。
http://hochi.yomiuri.co.jp/sports/news/20080530-OHT1T00050.htm