ヒットメーカー、矢口史靖(しのぶ)監督(40)の新作「ハッピーフライト」(11月15日公開)が、
国内航空業界史上初めてANAからジャンボ機を15日間、無料レンタルすることになり、
東京・羽田空港でロケが初公開された。主演に田辺誠一(39)、ヒロインに綾瀬はるか(23)ら
キャストも発表。リアルさと娯楽性を兼ね備えた邦画史上初の航空映画が誕生だ!
今月10日のクランクインから24日まで、矢口組に強力な助っ人が登場した。
実際にアジア路線で飛行中のジャンボ機ボーイング747-400。
保安上の理由からコックピットの場面はスタジオ撮影だが、それ以外はホンモノだ。
きっかけは1年半前。それまでもANAに映像化への協力依頼が複数あったが、矢口監督の企画が目を引いた。
パイロット、キャビンアテンダントだけでなくグランドスタッフ、管制官など安全運航のために
人知れず頑張るスタッフたちを描く群像劇に、同社広報は「1機を飛ばすのに約500人が携わっています。
矢口監督の企画は他にない裏方にフォーカスをあてたストーリーで、社長、会長をはじめ全社的に
これは面白い! 全面協力しよう、という反応でした」と実機の無料貸しを決めた。
社内に約30人のプロジェクトチームを立ち上げて半年前から機体計画を調整。
1機をフリーにする15日間を工面した。
羽田空港で機内、関西国際空港では搭乗ゲートを付けて入り口回りを撮影。
ほかにも約1年間、台本作りに協力。さらにジャンボ機での撮影中、整備士1〜3人が常駐している。
もともと航空映画好きで、撮るのが夢だった矢口監督は「リアリティーがそこにある」と喜びながら、
「エコノミー症候群になりかかっていて、時々気絶しそうです」と体を張った毎日だ。
キャスト陣も、ANA職員が受ける訓練を受けて、リアルさを追求。副操縦士役の田辺は
「精神力と体力、頭脳が相当要求される仕事だと思いました」。
機長役の時任三郎(50)は「人間的に成熟していないとできない大変な職業だと思いました」。
新人CA役の綾瀬は「憧れの職業だったのでうれしかったです。
本物のジャンボ機の力を借りて私も本物に近づけるよう頑張ります」と、それぞれ奮闘中だ。
sanspo
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