http://www.sanspo.com/fight/top/f200802/f2008022505.html http://www.sanspo.com/fight/top/f200802/image/080225f20080225051_MDE00185G080224T.jpg 王者・内藤大助(33)に思わぬ“落とし穴”が見つかった。24日、都内の宮田ジムでス
パーリングを公開したが、前王者ポンサクレック・ウォンジョンカム(30)との2度目の防
衛戦を控え、チケット販売が伸び悩んでいることがわかった。用意した約1万枚のうち、売れ
たのは約4000枚。昨年10月、亀田大毅(18)=協栄=を破り、国民的なヒーローとな
って知名度は急上昇したが、予想外の“苦戦”を強いられる。
試合まで2週間を切った公開スパーリングで、内藤は軽快で力強い動きをみせた。4度目と
なるポンサクレックとの対戦に向け、上々の仕上がりだが、リングサイドで見守った宮田博行
会長(41)は浮かない顔だ。
「チケットが売れなくて、本当に困っています。満員の会場で試合をさせてあげたいけど、
これじゃ、世界戦が終わったら、ジムがつぶれるかもしれない」
頭痛の原因となっているのは、予想外のチケットの売れ行き不振だ。1月25日に発売を開
始し、すでに、国内で行われる日本人選手の世界戦では史上最高額(10万5000円)のリ
ングサイド席など高額なシートは完売した。ところが、多くのファンのために用意したマス席
(4人で5万2500円)、2階指定B席(1万500円)、C席(5250円)などが約6
000枚も売れ残っているのだ。
昨年10月、初防衛戦で「亀田3兄弟」の二男・大毅の悪質な反則行為にさらされながら、
勝利。その後、大毅を思いやる大人の発言で、一躍、国民的な王者となった。テレビ、ラジオ、
雑誌などへの露出も爆発的に増え、知名度は短期間に一気にアップしただけに、「すぐに完売
すると思っていた」(宮田会長)。それだけに、“非常事態”に戸惑っている。
東京・葛飾区内にある下町の弱小ジムが世界戦を主催するのは今回が2度目。チケット販売
のノウハウが十分ではないが、王者の認知度を踏まえれば、信じられない状況。内藤は「チケ
ットのことは会長に任せている」と試合だけに集中するが、人気王者を襲った思わぬ“死角”。
気持ちの動揺が心配だ。