あと、長澤がトラックの荷台で山口百恵の「夢先案内人」を歌うシーンがあるんですけど、
選曲は彼女が決めたものなんです。
「なに歌う?」って聞いたら、「百恵ちゃん!」って言って、「お前いくつ?」みたいな(笑)。
お母さんがよく聴いていたらしいんですけど、本当に好きな歌だからご機嫌で歌ってる。
そのあと、ロボット部が海辺で合宿するシーンを撮ったんですけど、
塚本(高史)のお尻を蹴飛ばすように長澤に指示したんですよ。
そうしたら、蹴り自体を楽しんだんでしょうね(笑)。
もうストライカーがシュートを決めるように、力強く蹴飛ばしたんです。
まさに“好き放題”ですよ。
アドリブもだんだん出るようになって、僕が脚本に書けなかった思春期の超リアルな感覚が、
長澤のカラダから自然に生まれるようになってきた。