リーグ発足から15年。サッカー人気は定着しつつあるが、J2では、クラブの大半が
経営難に苦しみ、公費で支えられているケースが少なくない。
■筆頭株主
経営が苦しいJ2クラブを支えているのは、実は自治体だ。
全13クラブ中10クラブに自治体の出資金が入っており、総額は23億円。
仙台は宮城県と仙台市が出資比率で5割近くに上るほか
徳島、愛媛などは自治体が筆頭株主だ。
出資金のほか、「地域振興」名目で、自治体に依る事業資金援助(札幌)や、
年間6000万円の割安料金で市営スタジアム提供(鳥栖)、
研修名目で職員を派遣(京都)などの支援を受けているケースもある。
しかし、クラブの財務状況が悪化すれば、債務解消に出資した税金が
充てられることになりかねない。06年には福岡が減資を断行、
県と市の出資金計約5億3500万円が債務解消に使われた。
J1でも03年に神戸の運営会社が経営破たんで、市の出資金7000万円が消失。
約15億円の貸付金は1億3000万円しか回収できなかったケースがある。
累積債務が18億8000万円に上っている仙台は、8割の減資を検討中。
宮城県と仙台市の出資金は計11億2900万円で、減資で約9億円の税金が
債務の清算に消える計算になる。
・J2チームと主な自治体の出資状況 ()内は出資比率
ベガルタ仙台 11億2900万円(48.4%) 宮城県、仙台市
アビスパ福岡 5億5000万円(16.3%) 福岡県、福岡市
コンサドーレ札幌 3億円(11.6%) 北海道、札幌市
徳島ヴォルティス 1億2000万円(29.3%) 徳島県、徳島市、鳴門市
湘南ベルマーレ 8750万円(17.5%) 神奈川県平塚市
愛媛FC 5000万円(23.9%) 愛媛県、松山市
京都サンガFC 2000万円(0.5%) 京都府、京都市
セレッソ大阪 1500万円(4.7%) 大阪市
ザスパ草津 1000万円(6.2%) 群馬県草津町
東京ヴェルディ1969 30万円(0.1%) 東京都稲城市、多摩市
サガン鳥栖 なし
水戸ホーリーホック なし
モンテディオ山形 ※山形県が後援会費1億1300万円を支出
読売新聞2007年12月9日朝刊3面より一部転載
(某ブログから引用文転載。紙面で記事を確認しまた)
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