【サッカー】昇格を期した3年目は荒波に飲み込まれた…V・ファーレン長崎、大いなる夢へのはじまり(サカダイコラム)
国見の選手たちはサイボーグと形容され、全国の高校生たちに畏怖されてきた。
走力も、身体の強さも人並み以上。九州男児は体躯に恵まれていると言われるが、
それは地域色を生かした戦法でもあった。
その国見イズムを引き継ぐクラブチームが05年3月に誕生した。
『V ・ファーレン長崎』という名前で発足した新クラブには、
小嶺を慕う国見の卒業生たちが集結したのだった。
九州社会人リーグにおいてその一歩を記した彼らは、Jリーグ参入を目標に掲げている。
しかし、1、2年目とJFL昇格を逃し、3年目の今年も九州リーグ3位で再び涙を飲んだ。
とりわけ、3年目は国見卒業生をベースにしつつも、県外出身の元Jリーガーを多数擁し、
戦力は整ったはずだった。事実、得失点差+62は彼らの実力を示し、2位との勝点差も
わずかに2と互角以上の戦いを披露した。だがそんな健闘も虚しく、結果は残酷だった。
「今年は絶対に上がらんといけん、と思っていたんですけど」田上渉は悔しさを滲ませて語った。
大久保、松橋らを擁して高校サッカーのタイトルを総なめにした時の国見高でボランチとして活躍。
卒業後は大阪商大でプレーし、Jのクラブから誘いを受けるも、恩師である小嶺の誘いに応じて
誕生したばかりのV・ファーレンに入団した。
3年目の今季、それまで勤めていた銀行を辞め、薄給になりながらもサッカーに人生を賭けた男。
「かりゆし戦だったっす。あの試合はやばかった」
田上は今季の分岐点を振り返った。
「長崎と沖縄では気温差が10℃以上あって、ハーフタイムに真っ青になっている選手もいて。
やばいな、とは思っていました。自分たちが攻めていたし、正直負けるとは考えていなかったのですが、
ゴール前のセットプレーから、こばれたボールを押し込まれて。その後も攻めたんだけど、ダメやって。
結局その1敗が大きかった。上の2チームは取りこぼさなかったんで……。
これだけのメンツが揃ったんで、負ける気はしなかったんですけど」
あるいは、それは油断だったのか。
参考:
2007年Kyuリーグ順位表
http://www.v-varen.com/game/ranking.htm 第6節 0−1 vs 沖縄かりゆしFC
http://www.v-varen.com/game/gamedata20070429.htm (全4レス。
>>2-8くらいへ)
(その2)
「油断というわけではなかったんですけど、ディテールの問題だったのかなと」と、
V・ファーレンのゴールゲッター、有光亮太は淡々と語った。
地元のアビスパ福岡で活躍していたが、フロントと契約の折り合いが付かず退団し、
(原田)タケオさんが誘ってくれたのと、福岡時代のチームメイトがたくさんいたから」と
トライアウトを受けて、∨ ・ファーレンに入団することを決意した。
(V・ファーレンは)能力が高い選手が揃っているんですが、試合中、Jでほ許されない
つまらないミスをしているな、と思うことはありました。
細かいところなんですが、それが勝負の分かれ目になったりするんです。
かりゆし戦はもちろんカギになったと思いますけど、そのほかにも前半終了間際のロスタイムに
やられる展開が多かったり、その辺りが問題と言えば問題だったんだと思います」
有光は冷静に語り、さらに言葉を継いだ。
「開幕前に監督が代わったのも、好ましくなかったですよね。そもそも、前からいた選手は
(前年の監督だった)岩本監督を慕っていた。自分は今季からなのでドライに考えられましたが」
07年シーズン、V・ファーレンは2年間指揮を執った岩本文昭監督が退任し、
大渕龍介新監督を迎えてリスタートしたはずだった。しかし新指揮官の指導力には各所から
疑間が湧き上がり、結局、開幕数日前に解任される騒ぎに。
そこで強化部に職替えしていた岩本監督が再び指揮を執ることになった。
「チームが混乱していたし、選手との信頼関係がある、ということで引き受けさせてもらいました」
岩本は新監督の大任を引き受けたとはいえ、実は不安を感じていた。
「まず、フィジカル面の弱さは明白でした。前監督が走り込むメニューをやらず、
ボールポゼッション中心の練習をしていたんです。
選手たちが徹底的に走り込んで自分を追い込む時期を経験せずにシーズンに入っていたんで、
集中開催(2日連戦)もある過酷な戦いに耐えられるかなと。
スタートは5連勝と悪くなかったんですが、不安は消えなくて。そして(6節の)かりゆし戦、
すでに5月近かったのでかなり暑かったせいもあり、目に見えてへばっていました。
そういう時、ベテランがいると試合の流れを変えてくれるんですが、原田が出られなくて」
(その3)
誤算はあったはずだが、時計は巻き戻せない。そして指揮官は伝統の回帰を誓う。
「私自身、小嶺先生の指導を受けて育っているんですが、もう基本の反復なんですよ。
右足だけのインサイドを500本、失敗せずに蹴り続け、終わったら逆の足で同じことをしたり。
また、ドリブルだけでパスをしてはならないルールで10対10を戦う練習方法は、
今も高校では早朝練習の伝統になっています。おかげでひとに強く、個性的な選手が生まれました。
国見はフィジカルをベースに全国で戦いながらテクニックも上げていったわけですから、
V・ファーレンも同じことを続けていくしかないんです」
結果だけを見れば、小嶺イズムに導かれたクラブは岐路に立たされている。
彼らは愚直に走り続けるしかないのか。
「でも、現場サイドで結果を出すことはできませんでしたが、ビジネス的には
収入は増えているんです」そう語ったのは、NPO法人化、株式会社化と
次々にビジネス手腕を発揮してきた森貴信取締役だった。
「総収入は1年目が4600万、2年目が9200万、3年目が1億2000万円以上を
見込んでいます。なので、ビジネス的には右肩上がり。後援会の存在は大きいですね。
小嶺さんは地元に顔が利くというか、人望の厚い方なので、県庁からの支援を受けることもできて、
政財界の役員を紹介して頂いたりしたことで、さらに多くの方の理解を得ることもできました。
今は地元の理解を得るために選手にも協力してもらっています。
お祭りで出店を出したり、サッカー教室をしたり。普及活動のおかげで、
今まではV・ファーレンとは、というところから説明をしていたのが、
県内でクラブの存在が浸透するようになってきました。
将来的には、総合スポーツクラブにしたいと思っています。多世代型のクラブにして、
地域が発展していけるような。長崎から世界に、というのが夢で」
現場と経営、両輪がかみ合えばそれは不可能なことではない。
「最後はV・ファーレンでやりたい」と、かつて神戸の大久保は明言していた。
おそらく数年もすれば数人の国見出身Jリーガーが同じ道を行くだろう。
その時、V・ファーレンはどのカテゴリーにいるのか。
クリアすべき課題もいくつかある。Jリーグの規格を満たすスタジアム完成
(14年諫早国体用のスタジアムを使用予定)を待たなければならず、
現在のホームタウンは長崎県全体だが市町村単位に絞る必要があり、
ユース組織はまだキッズレベルでしかない。あくまで学校教育の一環である国見と、
プロクラブはいかに両立し、小嶺が作り上げた伝統がいかにプロの世界にマッチしていくのか。
それは大いなる挑戦である。
11月下旬、某日。19時から、野球場を借りた約2時間の練習が続いていた。
選手たちは白い息を吐きながらボールを蹴る。数日後には契約更改があり、
選手は目標に届かなかったシーズンの責任を突きつけられる可能性もあった。
現在11人がプロ契約で、14人はアマチュア契約。
来季に関して、チーム編成構想ははまだ立っていなかった。
ライトは所々薄暗く、選手もボールも明るい場所へと自然に動いた。
まるで光の射す方へと誘われるように。
21時半を過ぎ、照明は自動的に消えた。
辺りは瞬く間に真っ暗な闇に包まれたが、帰り支度をする選手たちの声はまだ賑やかだった。
週刊サッカーダイジェスト 12月18日号
日本蹴球紀行 フットボールの色彩 長崎/偉大な指導者の礎を継ぐ男たち(文・小宮良之氏)より
関連部分を抜粋、スレ立て人が一部修正しました。
五代
もう手遅れだろ。
それとも一か八か、来年早々に準加盟申請します?
7 :
名無しさん@恐縮です:2007/12/09(日) 09:33:13 ID:Byn7AQkiO
待ってけさい
待ってくんち
9 :
青い人 (-д-)zzZ... ◆Bleu39GRL. :2007/12/09(日) 09:38:53 ID:/NmKbb3sO
来年はNWいないから2位は行けるよね
もちろん1位はロックだけど
10 :
名無しさん@恐縮です:2007/12/09(日) 09:45:07 ID:YHFaCwVg0
20戦で3敗しかしてないのに可哀想だ。
相撲と一緒で成績も考慮して上げて欲しいな。
>>10 まぁ、1敗しかしてないのに地域決勝出られないチームもありますからねぇ。
カマタマとか。
12 :
名無しさん@恐縮です:2007/12/09(日) 09:50:40 ID:rvsHyQB9O
こういうチームには頑張ってほしいな
熊本の順調さと比較したらウ●コだな。
14 :
名無しさん@恐縮です:2007/12/09(日) 09:57:26 ID:R2ID7QUX0
ただKyuリーグのレベルの高さ、競争率の高さも考慮しないとな
来季はもう少し楽になるだろうが
15 :
名無しさん@恐縮です:2007/12/09(日) 09:58:16 ID:0SjRLzccO
高校卒業して地元のチームに入団するって地域密着の理想的な姿じゃん。
>>9 地域決勝のとき、長崎サポが北九州の応援にも回ってたな。
ホンダロックも作戦ミスせずに岡山に勝ってれば楽だったのに・・・
17 :
名無しさん@恐縮です:2007/12/09(日) 11:23:38 ID:NN/f/nnW0
18 :
名無しさん@恐縮です:2007/12/09(日) 11:32:18 ID:bX7Sg31g0
19 :
名無しさん@恐縮です:2007/12/09(日) 11:36:28 ID:GIYDm5pwO
D1 J1
D2 J2
D3 JFL
D4 地域リーグ
でおK?
地域とJFLの間の壁は、高いよ
>>19 おk
JFLへの道のりが遠い
地域で確実に二位以内に入り、地域全国に進出し、地域全国予選で一位になって、地域全国で二位以上になって初めてJFL
22 :
名無しさん@恐縮です:2007/12/09(日) 12:53:48 ID:7MSRZho60
Jへの選手輩出が盛んな県なのでこの県はJ行くべき
長崎県がFW育成にもっと下部組織から作ってったらいいFWうまれるだろうなー
23 :
名無しさん@恐縮です:2007/12/09(日) 13:32:40 ID:NN/f/nnW0
24 :
名無しさん@恐縮です:2007/12/09(日) 13:35:59 ID:qxG9X4dK0
長崎で「サッカーどうだった?」って聞くと、国見の試合の結果を教えて貰えるらしい
25 :
名無しさん@恐縮です:2007/12/09(日) 13:44:51 ID:+Gyfw8Y/O
>>23 それでも枠は3/91だからなぁ。
最もレギュレーションきついことにはかわりない。
>>21 地域リーグ→地域決勝も、地区によっては1枠しかないからね。
来年2枠あるのは関西、中国と九州。例えば激戦区の北信越や関東は来年も1枠。
関東は激戦区じゃないよ
他地域よりレベルが低いだけ
28 :
名無しさん@恐縮です:2007/12/09(日) 23:52:18 ID:NN/f/nnW0
29 :
名無しさん@恐縮です:2007/12/09(日) 23:55:37 ID:KS/E/BSXO
国見のサッカーは高校までしか通用しないから
関東は低くは無いだろ
標準レベル
西日本、東日本リーグでも作ればいいじゃない
32 :
名無しさん@恐縮です:2007/12/10(月) 21:55:09 ID:0Xg7XSIW0
経営が悪くないなら、何の問題も無い
時間だけの問題