【野球】「ドアラチームはオレとおまえだな」中日・落合博満監督は「ドアラ党」だった！

沖縄のキャンプやるときに現地の大学生とかをアルバイトとして駆り出すんだが、
練習終わってみんな帰ってるのに一人だけ残ってマシンのバネをいじってる子がいたんだね
その大学生は滅多に見たことがないマシンをいきなり任せて貰ったことが嬉しくて仕方なかったらしく、
気になって気になって機械素人なのにチェックしてたんだと
そこに球団職員の人が通りかかって「してんの、みんなもう帰っちゃったよ。次のバスが最後だよ」と帰るの促したら
「いやなんか軌道というか、球の回転が昨日と違う気がして。連続で使ってたからバネがどうかしちゃったのかと
　自分が見てもよくわからんのですが……気になって」
特に機械に詳しいわけでもない学生バイト君、その日はそれで帰ることにした。自分で直せるわけでもないし
そしたら二日後にそのマシンのバネ折れて吹っ飛んだ
「そういやあの子、こないだバネが気になるとか言って一人で残って色々見てましたねえ。熱心な子だったけど流石に直せないか」
と前出の球団職員がなん気無しに落合に話すと、「へぇ、そんなことがあったのか」
次の日からその学生バイトさんにマシン全台のバネ責任者の役職が付いて時給が倍くらいになった

落合ってこんな人。野球馬鹿。んで職人っぽいノリの人ラブ
人に騙されやすそうである

毎日欠かさずバイトに来てる皆勤賞のバッティングピッチャー学生が一人いた
とにかく投げる。投げて投げて投げまくる。コントロールが精密なわけでも球威があるわけでもないが
周囲が心配するくらい投げ続ける。バイトの中では誰よりも早く投げ始め、
二軍のピッチャーがメシ食ったりバテてる間に「俺投げます」とマウンドに上がり、
最後の打撃練習が終了する瞬間にマウンドに立っていたのはバイトでは必ずその彼だった

中日キャンプ名物の６勤１休、その休日。ジャージ姿の学生バッティングピッチャーがジャージ姿で
トコトコジョギングしながら球場にやってきて警備の人に「ここでバイトしてる者なんですけど今日は入れてもらえないですか？」
休日をド忘れして今日も来ちゃったと思った警備員、やさしく笑いながら
「今日は練習は休みだから仕事ないでしょ、無駄骨だったねえ」
「いや今日はバイトで投げにきたんじゃなくてトンボかけに来ました。昨日までで大分掘れてきちゃってたんですけど、
　昨日は練習終わるの日が暮れた後だったから軽くならすくらいしかできなくて。
　休日の間に綺麗にしとこうと思ったんですけど入れません？」
マウンドキーパーは本職の人を連れて来ているし、こっちは今日は開けないことになってるからと、
やんわり断られてやむなくジョギングしながらエッホエッホと帰っていくバイトピッチャー

なぜか翌日に監督から話しかけられた。すっげ緊張。俺なにか悪いことしたかな……
「昨日、ジョギングしてたんだって？バイトないときくらい休まなくて持つのか？」
「あーえっと、肩で投げないようにしてるんで大丈夫だと思います。上半身に頼って投げ続けてるとどうしても球数放れなくなるから。
　下半身だけで投げてるというか、そんな感じで誤魔化しながら多く投げたいというか……」
どうもそのせいで彼が立っていたマウンドは他のマウンドより土が抉れていたらしい。
それを本人も気にして直したいと思って来てみたと
「それでジョギングで下半身を鍛えるってか？そんな一日走ったくらいでどうこうできないだろう」
「いえ、いつも走るのは日課みたいなもんなんですけど、昨日は筋肉痛だったので球場来るついでにほぐしておきたいな、って思って
　普段はそんな投げ方しないんですけど、こうしないと肩肘が張って毎日投げられなくなると思ったんで。でも慣れてないから下半身が」
「おまえ、頭いいなあ」

この学生さんもこの瞬間から時給、一気に約倍近くにUP
しかも皆勤賞で放った球数も一人だけ桁が違ってたので結構なバイト料を頂けてホクホクだったとさ
野手達に一番人気あったのもこの子。キャンプ最終日に選手達から軽く「頑張ったナー」って拍手してもらってた

まあ落合ってこんな人。真面目で一途に仕事する人が好み。んで野球馬鹿仲間見つけるとはしゃいで、
頭使って野球考えてる人間にならカマ掘られてもいいと思ってそうってくらいラブ
野村か森にケツ穴掘られないか心配である

ちなみに俺は、来年までにはストライク投げられるようになってからまた来いな！
と言われ球拾いに回された超ヘタレ

でもお陰で荒木井端の落合ノックをすっげ近くでずーっと見られた
結果オーライ
基本的に球をバケツで運んで往復してるだけの仕事だったんだが、
「俺は今日でこっちのグランドにはもうこねぇと思うから」って言ってノックのときいつも使ってたタオルにサイン入れて、俺にくれた
超ラッキー