「ヤンキース移籍考えた」イチロー2007年振り返る
2007年もマリナーズのイチロー外野手(34)は、シーズン最多の237安打をマークし、
球宴MVP、ゴールドグラブ賞などを獲得
チームは地区2位でプレーオフ進出は逃したものの充実したシーズンを送った
7月にマリナーズと5年総額9000万ドル(約100億円)で契約延長したイチローが、
残留を決断するまでの苦悩や、34歳になった年齢、松坂大輔投手(27)について語った
−去就問題で最も迷ったのはいつ
「春先から継続して迷っていた。(親しい友達は)日本に戻ってきてほしいという人もいれば
ヤンキースのユニホーム姿が見たいという人もいた。大輔と一緒のチームでプレーしてくれとかね」
−迷いの中で何を考えたか
「そのユニホームを着ている自分がイメージできるかどうか。そして、そのホームグラウンドに立って
プレーする姿が想像できるか。そうやって想像していくと最後にヤンキースとマリナーズが残った。
マリナーズを出ることで失うものを補い、自分も他人も納得できるのはヤンキースしかないのかな、と考えたりもしました」
−迷いにピリオドを打ったのはいつ
「自宅で晩ご飯を食べているときだったと思う。僕が迷いつつもシアトルでプレーしたいという空気を
漂わせていたのを弓子が感じ取っていた。彼女から『ここを離れる気持ちはないんでしょう?』
と言われて、背中を押された思いがした」
−マリナーズの前向きな変化を感じての決断か
「どうしようもないチーム状態なら客観的に見ると残る理由がない。もし僕がシアトルの居心地の良さを
最優先するような逃げの決断を下していたなら弓子はがっかりしたでしょう。ここ何年もプレーオフに
出ていない歯がゆさは僕だけでなく彼女もそうですから」
−ベテランとは何か
「定義は難しいですね。自分から“今の若い選手は…”という言葉を頻繁に使い出したらベテランかな」
−めったに口にしない言葉だが
「今の僕にはとても使えません」
−今年のマリナーズは年下の同僚がほとんどだった
「彼らより僕の方が動けるからね。僕よりも彼らの方が肩も強い、足も速くて動きもいいとなれば
自分はベテランだと思うでしょうけど」
>>2以降に続く