http://www.varietyjapan.com/news/movie/u3eqp3000001llmy.html 日本における来年の夏興行の主要公開作品が固まった。久々に宮崎アニメとスピルバーグ作
品の激突が見られるほか、『マトリックス』シリーズで知られるウォシャウスキー兄弟の新作
『スピード・レーサー』、トム・クルーズ主演『ワルキューレ』、邦画の『花より男子〜ファ
イナル〜』『ゲゲゲの鬼太郎2』などが並ぶ。
一番の話題は、何といっても宮崎駿監督『崖の上のポニョ』とスティーヴン・スピルバーグ
監督の『インディ・ジョーンズ4(仮)』の激突だろう。この2監督の新作が、夏興行で競い
合うのは1997年の『もののけ姫』と『ロスト・ワールド ジュラシック・パーク』以来11年ぶ
り。このときは、『もののけ姫』が194億円の興行収入を記録し、『ロスト・ワールド〜』に10
0億円近い差をつけて圧倒した。
この結果は、宮崎アニメが以降、スピルバーグ作品に代わって日本の映画興行で中心的な存
在になっていくきっかけとなるものだった。スピルバーグ作品の80年代から90年代ににおける
破竹の勢いは、93年の『ジュラシック・パーク』(推定130億円)がひとつの頂点。以降の最高
成績であった01年の『A.I.』も、100億円を超えることができなかった。
一方、宮崎アニメのほうは、300億円を超えた『千と千尋の神隠し』などがその後公開され、
怒濤の快進撃を繰り広げていったのは周知の事実だ。
宮崎駿監督 『インディ〜』の製作を担当するジョージ・ルーカスは最近、『M:i:III』を引
き合いに出し、CG偏重の映像表現は限界にきているという趣旨のことを指摘したという。とな
れば、スピルバーグの黄金シリーズの新作である『インディ〜』は、1作目がそうであったよ
うに娯楽映画の原点に向かい、再びハラハラドキドキの映像表現を見せてくれるかもしれない。
年を重ねたハリソン・フォードの主役ぶりは少し心配だが、それを補って余りある内容の新
鮮さが米映画の底力となり、日本にアピールできれば、面白い展開も期待できる。
続く