【バートクラインハイム(オーストリア)=久保武司】
欧州遠征3日目を迎えたサッカーのオシムジャパン。
季節外れの「雪」の洗礼を浴びての練習で「俊輔の正論」が飛び出した。
サッカー日本代表の合宿地、バートクラインハイムは標高1070メートルにあり、5日は
朝から時折吹雪模様。練習開始時の午後5時半には再び白い雪が舞い始めた。
気温はなんと3度。
この日、ポジション別のボール回しで孤軍奮闘していたのは中村俊輔(セルティック)だ。
寒風吹きすさぶ中、何本もパスを回すがFW陣にきれいに通らない。
練習でできないことを試合で期待するのは無理な話だ。課題のFW陣の決定力不足の
原因を中村は「パスの受け方にある」という。
俊輔は「矢野君(新潟)と(佐藤)寿人(広島)は受けるタイミングがわかってきた。
2人で連動して動くとスペースができるからね」とニンマリしながらも「巻(千葉)と
(田中)達ちゃん(浦和)はまだ組んだばかりだから、1人1人でパスを受けようとしている。
達ちゃんは速いからまだ受けられるけど、巻はね…、巻は…」と苦笑いしながら
解説してみせた。
MF陣でチーム最年長の俊輔は、このところ後輩への気配りも欠かさない。
巻に対しては、叱咤激励の裏返しでもあるのだが、オシムジャパンのウイークポイントを
理解しているというわけだ。
出せども出せどもゴールを決められないFWに実は俊輔の足は悲鳴をあげている。
「俊輔は疲労から筋肉の膜が張ってかなり痛むといっていた」(関係者)。
オシム監督はJリーグで現在日本人得点王の大久保(神戸)よりも巻を選ぶ。
日本代表に招集された俊輔は、来る日も来る日も、冴えないFWにパスを出すしかない。
「中村俊輔」を演じるのも意外に大変なのである。
ニュースソース
http://www.zakzak.co.jp/spo/2007_09/s2007090608_all.html 俊輔の左足に応えるFWの存在が、日本の決定力不足解消のカギだが…
http://www.zakzak.co.jp/spo/2007_09/image/s2007090608nakamura.jpg