【ブーメラン】筑紫哲也大先生の有り難いお言葉【TBS直撃】
News23 多事争論 05年2月24日(木)「蚊帳の内外」
http://www.tbs.co.jp/news23/onair/taji/s050224.html このライブドアとフジテレビをめぐる騒ぎというのは、
外からどういう風に映るのかということが気になります。
例えば、「金が全てなのか?」という批判がライブドアについてありますが、
ではそうおっしゃる側は、金が全てではなかったのですか?
それから「テレビやメディアは公共性がある」と言いますけど、全ての企業は公共性があります。
「そんなに特別な地位がどこにあるのか?」という議論もあっていいだろうと思います。
それより何より、この騒ぎの中で与えかねない印象というのは、
日本の資本主義というのはよく「同族資本主義」と言われてきました。
つまり自分達のグループなり系列なり、そういうものを守ることが至上命令であって、
そこに対してはあらゆる手段でそれを防ごうとする。
「やはり外側に向かっては開かれていないんだな」という印象というのを振り撒きかねない。
ライブドアがやっていることの妥当性は別にしてですね、そういう印象を産む可能性があります。
しかもその問題の基本は何かと言うと、「資本主義」とおなしく名乗っていながら、
株主というものがきちんと大事な存在として見られてこなかった、という日本のこの株の持ち合い、
「同族の資本主義」の中の特徴であります。
あたかも有権者が、政治の有権者がある時しか評価されないと似たようなことが、
株主の地位にあるという、そのことはまぎれもなく今度のことでも露呈しているのではないかと思います。
そういう意味で、私達の資本主義の在り方を考える出来事であることは間違いありません。