売り上げ低迷が続くスポーツ振興くじ(サッカーくじ、toto)は2007年度、「勝負の年」を迎える。
05年度の売り上げは149億円でピーク時の4分の1以下に落ち込み、
06年度もほぼ横ばいと見られているからだ。
くじを運営する独立行政法人「日本スポーツ振興センター」は10年度に売り上げを
05年度の倍に増やす計画を立てているが、
政府・与党内には「07年度に回復しなければ、存廃論議は避けられない」との見方もある。
「野放図なまま赤字がたまれば、国民の負担で償却しなければいけなくなる。
運営がこのままでいいのかどうか、厳しく(事務当局に)検討させている」
同センターを所管する伊吹文部科学相は2月21日の衆院文部科学委員会で、
すでにサッカーくじの運営見直しに着手していることを明らかにした。
くじの売上額は初年度(2001年度)の643億円をピークに減少を続けている。
各スポーツ団体などへの助成金も初年度(02年度)の58億円から減り続け、06年度は約1億円。
当選払戻金のうち、受取人が申し出ない「時効金」を集め、助成金に充てているのが実情だ。
センターは06年10月、中期計画を変更。
計画上は、右肩上がりで毎年10〜56億円売り上げを伸ばし、
10年度には05年度の倍の年間300億円を突破、12年度以降、333億円を維持するとしている。
約300億円弱(05年度末)の繰越欠損金も、17年度末に18億円まで減らす計画だ。
今シーズンのJリーグは3日に開幕した。
センターでは、昨年秋に発売を始めた新商品「BIG」などの売り上げ増に期待している。
1口300円で計14試合の試合結果をコンピューターが予想し、「当選金 最高6億円」が売りものだ。
昨シーズンは9回実施し、1回平均1億8000万円を売り上げた。
くじの対象試合に、日本代表が出場する国際試合を含めることも検討している。
読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/sports/soccer/news/20070303it15.htm totoオフィシャルサイト
http://www.toto-dream.com/