Mariah CareyやKanye Westを抑え2005年グラミー賞を制したのはベテランロック グループのU2。そして今年、最も多くのトロフィーを手にしたのはMary J. Bligeだ。
第49回グラミー賞の最優秀アルバム賞など最多8部門でノミネートを受けて いたMary J. Bligeだが、11日にロサンゼルスのStaples Centerで行われれた 授賞式で、シングル"Be Without You"で最優秀R&B楽曲賞と最優秀女性 R&Bボーカル・パフォーマンス賞、アルバム"The Breakthrough"で最優秀 R&Bアルバム賞の最多3部門に選れた。自身の曲としては2003年度の "He Think I Don't Know"以来の受賞となる。受賞の際、トロフィーを贈られた Mary J. Bligeは、「この壇上で賞をもらうのは初めてよ。私は長い間、 ネガティブなことばかり言われてきた。でも今は多くの人がポジティブに 見てくれているわ。…成功が人の本当の姿をさらけ出させてくれるのね。 私はこの成功を『壊す』じゃなくて『築く』ことに使いたい」と涙ながらに語った。
最優秀レコード賞はDixie Chicksの"Not Ready To Make Nice"が選ばれた。 この曲は2003年のコンサート中にメンバーのNatalie Mainesが行った発言が 「ブッシュ批判」ととられラジオ局からボイコットを受けたことを歌った曲だ。 グループはアルバム"Taking the Long Way"で最優秀カントリーアルバム賞を獲得している。
その他の複数受賞は、Red Hot Chili Peppersが"Dani California"で最優秀ロック 楽曲賞など3部門(プロデューサー部門を併せると4部門)。Justin Timberlakeが 最優秀ダンスレコーディング賞("SexyBack")と最優秀ラップ/スラング・コラボレーション ("My Love" fea. T.I.)、T.I.もラップ・ソロ・パフォーマンス賞("What You Know")と 最優秀ラップ/スラング・コラボレーション賞("My Love")、Gnarls Barkleyの デュオ・グループ賞と最優秀アーバン/オルターナティブ・パフォーマンス賞 ("Crazy")と最優秀オルターナティブ・ミュージックアルバム賞("St. Elsewhere")、 John Legendの最優秀男性R&Bヴォーカル・パフォーマンス賞など、それぞれが 2部門ずつを獲得した。同じく最優秀ラップアルバム賞("Release Therapy")と ラップ曲("Money Maker")で2部門に選ばれたLudacrisは床に伏せている 父親に向けてコメントを送ったという。
また、Tony Bennettのコンピレーションアルバムに収録されたデュエット曲 "For Once in My Life"が最優秀ポップ・コラボレーションに輝いたStevie Wonderは、 「最高の瞬間だね。17の時に作った曲が偉大なるトニー・ベネットとの共演で 蘇るなんて素晴らしいことだ」と壇上から亡き母へメッセージを送った。
ビルボードミュージックアワードに続く最多受賞という快挙となったMary J. Blige、 第38回NAACP Image AwardsでもBeyonceと共に最多ノミネートを受けているなど、 さらなる記録に期待が高まる。