インパクト世代の強さを見せつける! 日経新春杯(G2、芝2400メートル、
14日=京都)で連覇を狙うアドマイヤフジ(牡5、栗東・橋田)が11日、坂路で51秒7の
好時計をマークした。「落ちていた筋肉が戻ってきた」と橋田満師(54)も好感触。
天皇賞・春(G1、芝3200メートル、4月29日=京都)を目標にする大器の07年初戦に
期待がかかる。
坂路モニターに映し出された時計に、記者席がどよめいた。800メートル51秒7。
見た目に速い印象はなかったが、それだけ推進力があり、トモの蹴りが強い証拠だ。
スタートから13秒8、12秒3、12秒1と飛ばしてもフットワークに乱れはない。さすがに
ラストは13秒5を要したが、余力十分の動きに橋田師も合格点を与えた。
「先週は雪であまりやらなかったので、今日はある程度追うように指示しました。
メッキリハッキリやったわけじゃないけど、道中が速かったので、これで十分でしょう」。
昨年3月の阪神大賞典直前にき甲を骨折。有馬記念(8着)で11カ月ぶりの
戦線復帰となったが、マイナス8キロでの出走だった。グランプリを使った効果は十分だ。
「(骨折が)走ることに影響がなかったのは幸いでした。ただ、1年近く休んでいたので、
さすがに筋肉は落ちていた。そのあたりは1回使ってだいぶ戻ってきました。馬体重は
少し増えていると思います」と橋田師。同世代のディープインパクトが引退。
史上最強馬にことごとく3冠を阻まれたが、橋田師が与えたG1級の評価は今も
変わっていない。
「この子は普通の馬とは違う“何か”を持っている。ものすごいパワフルでスピードもある。
放牧に出すと、1頭だけ飛び抜けているから好き放題に走っている。競馬では
遊び半分走ってるようなところがあるんですけどね」と笑った。
G1・9勝を挙げるトレーナーにして、まだフジの底は見えてこない。大目標は春の盾。
アドマイヤベガ×アドマイヤラピスという純正・橋田ブランドにかける期待は大きい。
復帰初戦こそ鳴尾記念と有馬記念で揺れたが、2戦目の日経新春杯は予定通り。
連覇を足がかりに頂点を目指す。道半ばのG2で立ち止まるわけにはいかない。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070112-00000003-nks-horse