劇作家の水谷龍二らによる演劇ユニット「星屑(ほしくず)の会」が、5年ぶりに復活する。
旅回りのムード歌謡グループを描く「星屑の町」シリーズの最新作「東京砂漠篇」。
14日から24日まで、東京・下北沢の本多劇場で上演される。
「星屑の会」は、1994年から2001年まで計14回の公演を行った。中でも売れない歌謡グループの
メンバーにラサール石井、小宮孝泰、でんでん、渡辺哲らがふんする「星屑の町」は人気シリーズで、
計4作を数える。5作目の今回は「星屑の町」としては6年ぶりとなり、女性ボーカル役として戸田恵子を
ゲストに迎える。
5年前の前回公演の際、水谷は「活動を3年間休止する」と話したが、その後、売れっ子になったことも
あって、ブランクは5年に及んだ。「僕だけでなく、みんな忙しくなったが、再開は『星屑の町』と決めていた。
古巣という感じで、ホッとします」。一方、戸田にとっては待ちに待った出演依頼だった。
「水谷さんの作品はほとんど見ていましたが、最初の『星屑の町』はとにかく面白かった。男芝居なので、
自分も男なら、あっち(舞台)にいたかったと思うくらい最高の舞台でした」
さえない中年男たちが、ささいな出来事に一喜一憂する姿が「おなかを抱えて笑えた」と、戸田は言う。
「たわいもない日常の中で、小さな事にオジサマたちが大きく揺れ動く。ゆる〜い芝居をすごく真剣に
やってくれていて、『こういうものをやりたい』と本気で思った。女優さんがごまんといる中で、私を選んで
いただいて光栄です」
けいこ期間と連続ドラマの収録が重なったが、「ほかの誰かにやられたら悔しい」と、あえて出演を決めた
ほどの力の入れようだ。
題名にもある内山田洋とクールファイブのヒット曲をはじめ、数々のムード歌謡が芝居を盛り上げる。
「10代の終わりが、ムード歌謡全盛の時代。記憶に残ってますよ、特にクールファイブは」と水谷が言えば、
戸田も「歌が(心に)しみます」と続ける。「今のはやり歌と違って、一つ一つの歌詞をちゃんと歌うから、
それぞれの経験をダブらせる時間がある。ズーンと来ますね」
ソース・詳細は
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/stage/theater/20060906et0a.htm