水泳の飛び込みで、けがを乗り越え再来年の北京五輪を目指す若者がいる。
春に男子のエース、寺内健(JSS宝塚)の動きを体感し、先の高校総体で優勝
を重ねた18歳の岡本優(栃木・宇都宮南高)だ。
4月に行われた室内選抜大会。2人が同時に飛び込むシンクロの板飛び込みで、
アテネ五輪板飛び込み8位の寺内とペアを組んで優勝した。
肌で感じた世界の技。
「合わせるだけでも難しかった」と振り返るレベルの違いとともに、確かな手応え
もつかんだ。
「劣っている部分もあるが、僕の方が優れている部分もある」
ところがこの大会の直後、右手首を骨折していたことが判明した。
目標だった7月のワールドカップ(中国)の参加も不可能になった。
「飛び板を見るだけで吐き気がする」というほど、どん底の精神状態だった。
プールでの練習を再開したのは7月に入ってから。
けがが完治していない状態で臨んだ高校総体は、板飛び込みで高難度の大技
も繰り出して圧勝。
故障で練習できなかった高飛び込みは3位に終わり、2年連続の2冠は逃したが
「水に入れなかった間にしていた筋力トレーニングのおかげで、体の回転が楽に
なった。いいけがだった」と気持ちはプラスに転じている。
168センチ、64キロの体は日に焼けて真っ黒だ。
「常に前を見て、何があっても五輪を目指す」と目を輝かせて言い切った。ホープ
は迷わず夢の舞台へ突き進む。
ニュースソース
http://sportsnavi.yahoo.co.jp/other/headlines/swim/20060826-00000000-kyodo_sp-spo.html