審判からレッドカードを示され、うつむきながらピッチを去るフランス
のジネディーヌ・ジダン選手(34)…。
サッカーのワールドカップ(W杯)ドイツ大会決勝戦での衝撃的シーン
だが、皮肉にも、所属チームの試合での退場シーンが収められた
ドキュメンタリー映画が東京で単館上映され、大盛況となっている。
「あなたは間違ってない」などと、観客は映像をW杯の退場に重ね
あわせて同情的な声を寄せており、配給会社や上映予定の関西の
映画館は、改めて“W杯効果”の大きさに驚いている。
映画「ジダン 神が愛した男」は昨年4月、スペインリーグのレアル・
マドリード対ビジャレアル戦でのジダン選手の動きを17台のカメラで
追った作品。
ボールを操る姿はもちろん、試合中の動作や表情、会話などを拾い
集め、ジダン選手の心のうちに迫った。
この試合でも、ジダン選手は試合終了間際、チームメートと相手選手
がもみあった際、味方をかばおうと相手選手につかみかかり、退場
になる。
レッドカードにどよめく観客たち。同僚らに慰められながら、ジダン選手
は静かにピッチを去っていく…。
結末の皮肉な符合が話題を呼び、今月15日から単館上映された東京
では1週間で観客6000人を集める盛況ぶりで、前売り券の販売もW杯
前の倍増に迫る勢い。
(中略)
この過熱ぶりに、8月12日(大阪)を皮切りに上映を予定している関西の
映画館も期待度をアップさせており、当初、9月公開予定だった神戸の
劇場は8月12日への前倒しを決定したという。
配給のシネカノンは「サッカーファンだけではなく、幅広い世代で集客して
いるようだ。ジダン選手の退場劇が連日報じられ、映画の結末が同じこと
も話題を呼んだ。10億円以上の宣伝効果はあると思う」としている。
ニュースソース
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060729-00000010-san-soci