競馬組合の運営に批判 県議会常任委
経営再建中の県競馬組合(管理者・増田知事)が行った高額の契約などに関し、
29日の県議会農林水産常任委員会で「重要問題が報告で済まされ、競馬組合議会に
議案として提案されないのは条例違反ではないか」との指摘が出た。
県側は「組合がその時点で提案するだけの内容を備えてないと判断した」としているが、
組合が進めてきた事務処理や情報公開の方法には疑問の声が相次ぐ。
岩手競馬の存続には透明性ある運営が欠かせず、組合の姿勢が問われそうだ。
同日は渡辺幸貫氏(民主・県民会議)らが質問。渡辺氏は、テレトラック賃料に関して
所有者の東北映像(盛岡市)と同組合が3月に交わした合意書で「県競馬組合は
東北映像のテレトラック4施設に係る金融機関からの借り入れに関し、責めがあること
を認識している」と記載し、組合議会に提案しなかったことを問題視した。
さらに▽3連勝馬券方式を導入するためのコンピューターシステムのリース契約
(7億8718万5000円)▽組合が盛岡市神明町のビルについて土地信託契約を
結んでいる三菱UFJ信託銀行(東京)から6月末の契約終了を申し入れられていた
問題−を議案にしなかったことも指摘した。
渡辺氏は「多額の契約やその変更が議会に提案されないのは条例違反だ」と指摘。
「組合議会に議案として提案されなければ、契約の内容が適正だったか、チェックする
ことができない」と述べた。
地方自治法や県の「議会の議決に付すべき契約及び財産の取得又は処分に関する
条例」では、予定価格7000万円以上の不動産や動産の売買、不動産の信託の
受益権の売買などは議会の議決に付さなければならないと定めている。
県競馬組合の事務局長に派遣されている今泉敏朗県理事は「その時点で議案にする
だけの中身がないと判断し、報告とさせていただいた」などと説明した。
県競馬組合の累積赤字が膨らむ中、県議からは組合の情報公開姿勢を疑問視する
声が強く「岩手競馬の存続は情報の共有が求められる」との意見が噴出した。
今泉理事は「改めるところは改めていきたい」と述べた。
引用元
http://www.iwate-np.co.jp/news/y2006/m06/d30/NippoNews_3.html