琴似場外馬券場計画で3回の説明会 住民合意なお遠く
http://www.hokkaido-np.co.jp/Photo/20060621.200606218623.jpg 道競馬事務所が札幌・琴似地区で計画している場外馬券売り場問題は、最初の
説明会から間もなく二カ月になるが、住民全体の合意は得られていない。地元の
商業関係者からは「歓迎」の声も出はじめたが、「マンション密集地に、なぜ」という
批判も根強いためだ。道が場外開設にこだわる理由や住民側の主張をまとめた。
*収益は1億円
「琴似に場外を開設した場合、年間収益として一億円が見込める」。
十七日午後、西区内で開かれた三回目の説明会。同事務所の北村健所長は
入場者の見込み数や一人当たりの支出額などを基に年間収益額を示した。
道営競馬は、長引く景気の低迷やレジャーの多様化などから馬券の発売額が減少し、
一九九二年から「赤字」に突入。現在の累積赤字は約二百億円にのぼる。
高橋はるみ知事は昨年十一月、「単年度赤字の半減」などを条件に道営競馬を
当面三年間、存続させる方針を示しており、今年はいわば「再建元年」だ。
琴似で浮上しているような「場外」は現在、道内に十一カ所。
空き店舗などを活用するテナント方式のため、低コストで高い収益性が見込める−と、
道は二○○一年度から開設に力を入れている。
経営再建が「三年間」という期限付きのため、道側は「琴似でも一日も早く開設したい
のが本音」と話す。
*意見どう判断
これに対し、周辺住民らは違法駐車の増加や「教育上の影響」などから開設に反発。
特に計画場所の「琴似一の一」地区が、繁華街の表通りからやや離れた、マンション
密集地にあるため問題を複雑にしている。住民の一人は「(場外開設で客の増加を
見込む)商店経営者らの事情も考えると、琴似全域がダメとは言わない。
『一の一』ではなく、JR琴似駅前や表通りでやればいい」と指摘。実は道側は当初、
同駅前の商業施設への開設も検討したが、「賃料が高く、採算が合わない」と判断、
取りやめた経緯があるという。
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